有機農業推進法シンポジューム
今日1時から、鴨宮のマロニエで、有機農業推進法のシンポジュームを行う。ツルネンマルテイ氏に講演をしていただく。有機農業推進議員連盟の事務局長だ。湯河原に住まわれている。今度、参議院環境委員会の理事になられたので、広域ごみの事ではお願いができるだろう。あしがら農の会の田んぼにも参加される事になっている。昨日まで、「水彩人」の開催で、手が一杯だった。初日1000人の入場者。わざわざ、東京都美術館で、こんな素晴しい展覧会を見たのは初めてだ。声を掛けてくれる人が何人もいた。今日は、それは置いておいて、頭を切り替えなくては成らない。そう午前中は、明日の稲刈りの準備がある。これも、緊急的にある。早急に終わらせて、駆けつけなくては。
有機農業推進法は昨年12月全会一致で制定された。しかし、まだ認知度は低い。農業関係の行政職員でも、この法律を知らない人が少ない。この法では、地方公共団体は推進計画を立てることになっている。是非、そうしたことを知ってもらう。これが第1の目的。今回足柄地域で有機農業にかかわる、4団体に報告をお願いしている。今まで互いの交流は無かった。この機会に連絡が取れる関係になりたい。これが第2の目的。行政の関係者にできる限り出席をお願いした。それは、実情を知ってもらいたいと言う事。有機農業なんて出来るわけない。こう考えている農業研究者が殆どだ。それはある意味事実だと、長年やってきた、私も思う所だ。しかし、消費者が変われば、つまり、冬でもトマト、果物は甘いほどいい。こうした考えを捨てれば、可能なのだ。
今回の集まりで、幾つかの目標がある。有機農業研修施設が必要。これは圃場と言う意味でもある。この地域にも、素晴しい有機農業の先進事例はある。しかし、行政研究者が、一年を通して、データーをとったことはない。農の会でも技術センターの職員に、農地を見ていただいたりはしてきた。これを共同事業として、本格的に行えないか。実際の作業は農の会で行う。しかし、データーの集積は技術センターで行う。この地域での有機農業技術の確立を、共に模索できないだろうか。野菜、果樹、田んぼ、と分野別に行う。かなりの研究蓄積が、低予算で可能なはずだ。都市近郊農業の未来は、大規模農業と言う国の大方針そのままでは運用できない。小さい農地、多様な条件。こうした現実は、消費者に密接した。要望に細やかに対応してゆく、交流型農業に、展望があるはずだ。そうした意味で、この有機農業推進法は突破口になるのではないだろうか。従来型の農業と対立するのではなく、消費者と共生する、食糧生産として、足柄地域は条件がそろっているのではないか。
4団体、あるいは行政、役割は違うのだと思う。例えば、あしがら農の会では、市民参加型の農業。あるいは消費者との交流法。そうした蓄積がある。これを、この地域の農業の発展に生かしてもらえるのではないだろうか。有機農業技術では全国でも先進的なものを持っている団体もある。そうした技術は、これから有機農業を試みて見ようかと言う人には、頼りになるはずだ。研究データーの客観的蓄積には、是非とも行政の協力が必要となる。農業データーはどの観点から見るかで、全く違うものになる。是非専門家の目が必要なところだ。この集まりが、これからの交流の出発点になることを祈っている。