田んぼ通い

      2016/08/10

日に4回は田んぼに行く、出かけるときも田んぼの方を回ってゆく。一番行ってしまった日は、7,8回は行った。田んぼがそばにあることが、こんなに楽しいとは思わなかった。朝4時に起きるのだが、明るくなると気になって、つい見に行ってしまう。坊所でもよく通ったが、そばにあるとそんな程度でないことがわかった。見れば見るほど田んぼには興味がつきない。分からない事だらけだから、余計におもしろい。何故コナギが生えてくるのか。何故生えない田んぼがあるのか。コナギ一つでそれは切りのない興味が湧いてくる。畑のほうも今は結構、賑やかだ。やることは結構あるし、ピーマンやナスはもう収穫が始まっている。しかし、畑の草を観察してなどと言う気はない。田んぼ向きと畑向きの性格の違いがきっとある。そらやさんでは、ご主人が田んぼ、畑は奥さん。分担を分けているが、これはよく分かることだ。

田んぼのおもしろさは、条件が限定できているようで、できないところだろう。数々の篤農家が色々の技を開発している。ところがそれが普遍的技術には成らない。2つとして同じ田んぼはない。たぶん、様々な条件の田んぼを耕作したと言う意味では、ちょっと自慢できると思う。自分で杉山を切り崩して、田んぼを始めたこともある。山奥の奥の棚田もやった。下流域の河原に砂を盛ったような田んぼもやった。夜も水の温かい田んぼ。水の冷えた。湧水が中から湧き出る田んぼ。今度の舟原の田んぼは、どうも古い田んぼと思われる。江戸時代から使われてきた田んぼであることは間違いがない。山の棚田にもかかわらず、土の様子が練れている、粘土質だ。水漏れもない。しかし、ここ20年の耕作で、土は申し訳ないが冷え切ったようだ。

これは土壌分析をしたら、腐食分が極めて少ない。と言う結果になるだろう。冬の間も、除草剤で草を押さえたことがあると言われたぐらいだ。ここから、自然農法向きの土壌にして行くのは、長くかかることだろう。冬の緑肥すら良く生えなかった。地力が落ちているのだと思う。こういう田んぼは、雑草が繁茂することがある。これを気をつけなければいけない。今年は、秋お越しをして、遅れてレンゲを撒いたが、しっかりとは揃わなかった。冬に一回春に一回養鶏場の床を撒いた。反100キロづつ。粗起こしの際に蕎麦の製粉カス、海水500リットルを撒いて、耕す。これは少し深かった。秋起こしがすでに深かった。初めてで、平均を出すのでこうなった。粗起こし時には、どこからか一部水が染み出ていた。

代かきは比較的上手くいったが、少し練りすぎの傾向がある。3枚とも下の畦際が深くなった。深水を心がけるつもりが、水没の恐れがあり、深水とはいえない状態で経過している。今のままでは稗は出る可能性がある。現在入水1週間が経過した。ここ3日の日照は強い、雑草の発芽があるなら、すでに要注意期間だ。今のところはない。もちろん安心は出来ない。その日照のお陰で、苗は活着した。水没がかなりあるのでその部分は補植したい。水は一枚目だけ入れて、それが3枚目までまわるように直したが、まだ停滞部分があり、気に入らない。しかし、排水条件的に手直しは無理か。大雨の時の対策もまだ不充分。土は、すでにトロトロ的になり始めたが、トロトロが雑草を押さえる、厚みになっていない。鴨が2羽来て、田んぼをかき回している。何故か、私達の田んぼに鴨は来る。一本植えでいかにも水面が広いと言う事があるが、何か田んぼのゆるい空気が、伝わるのかもしれない。

 - 6月, 水管理, 稲作