冬の農作業

      2016/08/08


この秋は、いい具合に雨が降る。種蒔きや植え付けをしようかという頃合いに、雨が来てくれた。お陰さまで、田んぼに撒いたレンゲも上手く発芽してくれた。この分なら、来春はレンゲの緋毛氈を楽しんでもらえる。足柄一体ではモウセンとレンゲの事をよび慣わしている。通りがかりの方が、「芽が出ているよ。」等と遅かったレンゲの種蒔きを心配して声を掛けてくれる。みんな見てくれている。昔モウセンを蒔いていたころの話に成る。

昨夜来の雨は冬の雨にしては少し強いものだったが、ちょっと乾いてきていただけにホッとした。冬には集中して絵が描ける。先日来年賀状の絵を描いていたのだが、考えていた構図でいくつか分かったことがあった。これを次に描く少し大きい絵に生かそうと思う。

水彩連盟から、来年の国立美術館展の手順が送られてきた。内部の様子も整理されている。水彩連盟は開館最初の展覧会になるので、全てに前例が無い。例年に以上に手順の検討が要る。このところ、大分旧来のやり方から変わって、国立美術館での展覧会に備えてきた。いよいよと成ると、改めて心配が起こる。私は搬入係、と言う事なので、この手順を考えなくてはならない。

そんな事を思っていると、水彩連盟に出す絵の事が気になりだした。いつも冬の農閑期になると、絵を描き出す。大抵、描きたいものは決まっている。庭を描きたいと思っている。庭と言っても畑ともいえる。あれこれが、植えつけられているのだが、この状態が、何か面白い。庭は自分が作ったものであり、作り出した造形だ。これを再構築するような形で描いてみたくなったのだ。

タマネギが弱々しく植えられている。これは畝を立てた。その脇には、平らな状態で、ニンニクが逞しく芽吹いている。奥には草にまぎれて、秋じゃがが埋まっている。順次掘り出しては食べているので、空き地のような、しかし、保存庫でもある畑だ。池には、蓮が残っている。小さい蓮根しか取れなかったが、美味しかったので、これも食べたくなると掘り出している。他には堆肥場がある。鶏は全て、養鶏場に移動したので、残された鶏小屋が物足りなそうに建っている。これも近いうちに、床を積み上げて醗酵を始める。

余った雄鶏の出荷が終わると、雛の孵化を始める事になる。笹鶏の別飼いも始めた。種鶏を赤系、白系と20羽ほど、分けて飼い始める。雄鶏はその中に2羽。この状態で、1月末迄飼って、種卵をとることになる。いつもは渾然と飼っているのにはそれなりの理由がある。別飼いを続けてしまうと、強い鶏の選抜が出来ない。群れの中で生き生きと暮らして行ける鶏を、次の代の親にしたい。

鶏の遊び場の面積は本来1羽に100㎡必要だ。そのような状態で、飼えれば、地面もあれず、誰にでも鶏は健康に飼える。本来地鶏の規定を作るのなら、こんな事を決めるべきだ。日本では、1平米に10羽飼っていて、80日以上飼育すればいい。6ヶ月以上は飼いたいと言うのが私の考えだ。ブレスこの飼育状態が本当の鶏の飼い方だ。ここでは4ヶ月以上と言っている。私はもう少し長い方が、硬さが出るが、味は鶏らしくなると考えている。ブレスは世界最高の肉鶏と言われ、1羽8000円もするそうだ。笹鶏の方が更に美味しいと私は思っている。

 - 12月, 自給