田舎暮らし、家造りから 千葉・鴨川で塾生募集

   

「東京から一番近い棚田」で知られる、千葉県鴨川市のNPO法人・大山千枚田保存会(石田三示理事長)が10月、家造り体験塾を開講する。田舎暮らしに欠かせぬ住宅建築と古民家再生を10カ月で習得できるという。鴨川市に寄贈された、囲炉裏や土間がある古民家(110平方メートル)を使って、講座は月1回、1泊2日のペースで開かれる。 家造り体験塾は会費9万円(宿泊費を含む)。募集は20人。問い合わせは大山千枚田保存会(電話04・7099・9050)へ

この企画には興味を持った。田舎暮らしをしたい人が、セルフビルドする、基本的な技術を身に着けたいというのは、良く聞く希望だ。私は鳥小屋作りを、子供の頃から繰り返し行って、自己流の方法で小屋作りを身につけた。しかし、穂田さんに教えてもらいながら、4,5回小屋作りを体験して、なるほど専門家から学ぶということは、随分合理的な手順が身につくということだと思った。

最小限の家作りもこの冬の農閑期に、1棟目を立てる予定だ。先日の集荷場の建築でも、穂田さんの指導で、随分技術が上がった。一人で可能かというと、少し不安になるが、大勢でやるなら、何とかなりそうな所まで来ている。今回の家作りに参加してもらえば、何とか自作できるところまで進める様な、技術体験の場にしたい。ここで、「結いのような仕組みづくり」も提案したいと考えている。

1棟目の予定している場所は、私の家のすぐ脇だ。全体で600坪の南傾斜の地目山林の所有地がある。竹薮だったところを、刈り払って、現在草原になっている。一応建設する場所として、眺めの良い場所を、平らにしてある。水も家のほうから引いてある。材料の木はその竹薮の周囲にあった、樹齢50年ほどの檜だ。材としてはいいものではないが、そこにあったものをそこで使うということが、自給の精神から一番いいと考えている。

この家は自給の家にしたいと考えている。「この家で自給体験ができる。」一人の人間が、生きてゆく自給的要素をこの場所に徐々に、整えてゆきたいと考えている。この小さな家に寝泊りして、周辺の畑や田んぼで、自給分の労働を実践してもらう場にしたい。一人の人間は100坪の土地で自給できる。このように私は体験から、発言しているが、自分でやって見なければ分からない事だし。その労働がどの程度のものかは、働いて見なければ、実感できるわけが無い。

この小さな家に泊まって、農の会の仲間のところで、農作業の体験をするのもいい。みんなのところを順次廻れば、新規就農するという事が、どんなことで、自給的に暮らすということが、どんな状態なのか。おおよそわかって貰えるだろう。

「地場・旬・自給」の新しい暮らしの提案をしたい。やって見なければわかるわけ無い暮らしの在り様を、体験できる場を作るつもりだ。多分この自給の暮らしの提案は、やってきた私以外に出来ないだろうと思っている。
こう思い立ったのは、小田原の若い方で、アフリカで亡くなられた女性がいる。この方は自給の暮らしを求めて、徳島の奥に入植したそうだ。そして自給に挫折して、戻られたとき。アフリカから帰ったら、笹村のところに来て、自給法を学びたいと言われて出かけたが、帰らなかった。実に残念だ。
 
どんな方法なら、自給生活が実現できるのか。もう一度私も挑戦するつもりでやります。

 - 最小限の家づくり