水彩人展 開催

   

9月4日(月)から9日(土)まで、水彩人展が開催される。場所は銀座東和ギャラリーです。
私は4日(月)は午後。6日(水)は全日。7日(木)の午後。9日は2時まで会場におります。名札を付けているので、判ると思います。

土曜日に絵の展示をした、病気の秋元さんを除いて、全員が集まった。夫々にそうなのだろうが、それなりに緊張して、自分の絵を飾ることになる。水彩人では、絵の飾る位置は、抽選によって、決まっている。だから、予定した場所に自分の絵を置いて、全体を眺め渡すことになる。このときおおよそ、今年の全体が、見える事になる。緊張する。

この一年の成果は出ているのか。並べてみて、初めて判ることだ。絵は一人で描いている訳で、進んでいるのか、後退しているのか。良く判らないものだ。大抵の人は、齢を取ると絵は後退する。齢を取って、良くなって行く人は天才だ。維持できる人は努力家だ。悪くなるのが普通の人。誰しも周りを見渡して、判っていることなのだが、自分のことになると、特別に考えてしまう、愚かなものだ。

私は全くの普通の人だから、悪くなって行くのだろうと思っているが、せめてと、思いながら、まだ進めたい興味に向かい、掘り下げている。若いうちは情報で絵を描いている。若い自分にあるのは感じる力だから、世界を受け入れながら、反発しながら、反応で描いている。所が、段々自分の中から搾り出すことになる。これはやっと本質に近づいたことで、悪くない事だ。しかし、たいがいの己なんて、浅いものだから、搾り出すものは大したことは無い。

展示位置は大きくは変えないことになっているが、今回は案外に位置を変えた。全員の絵が、夫々に良く見えるように、動かしたわけだが、全てに良い状態ということは無いので、難しいのだが、最終的には上手く展示出来て、良かった。

会場では、都美術館で行う研究会の参加者募集と、新しい同人の募集が、行われる。新しい同人は常に募集しているが、これが中々、増えることは無い。本気の展覧会だから、ちょっと厳しい空気があるのだと思う。しかし、この会での活動で、私自身は少し絵が進んだと思っている。もう少し進むことが可能だとすれば、水彩人のお陰だと思う。多分参加を続けている者には、そうした意識は大なり小なりあると思う。
水彩で本気で自分の絵を模索する者は、是非応募して欲しい。

研究会の募集も行う。小野月世さんと、川村良紀さんが、講師だ。小野さんは水彩では、今一番のスターだろう。日動や一枚の絵での個展では、人だかりが出来るほどだ。会場で絵を描いたときは、あまりの人で、見えなかったと不満だらけだった。川村さんは水彩連盟の事務局長で、中心の人だ。直接指導を受けることが出来る機会は、先ず無いだろう。二人とも絵の指導をすることは、今までに無いことだ。

今回はこの2人が、自分の技法を、全て出して、研究してくれる事になっている。会場で見てもらえば判るが、油絵や日本画では不可能な、独特の表現をしている。どのような手順で描いているか、長年水彩を描いてきて、近くにいる私にも良く分からない。だから、この研究会に出たいのは、むしろ私自身だ。11月15日と16日東京都美術館で、行います。

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