ウクライナと台湾の違い

「ゆがふもち」の直播き田んぼ。12月4日は種である。成長は遅いがなんとか残ったイネである。このまま育ててみるつもりだ。
ロシアの突然のウクライナ侵攻が起こり、一年が経ってしまった。時代が帝国主義時代に戻ってしまったようだ。プーチンはまさにロシア帝国の皇帝のようだ。皇帝というような存在はだいたいはおかしくなる。習近平や金正恩やトランプ。まぁ小さい皇帝だが安倍晋三。
ロシアと言う軍事大国が、陸続きの隣国ウクライナと全面戦争になり、ウクライナを占領できないとは想像できなかった。たぶん一番驚いたのがプーチンだろう。ロシアが思ったほど強力な軍事大国ではなかったようだ。今や日本の大東亜戦争状態。ナトウが全面的な軍事支援を続けたと言うことがある。
ウクライナ侵攻が始まり、日本は専守防衛を放棄し、ある程度?の軍事力を保持する方向に転換した。敵基地ミサイル攻撃が必要と言うことになり、琉球弧にミサイル基地を並べようとしている。これは以前からアメリカが一番やりたかったことで、なかなか進められなかったことだ。
アメリカの沖縄基地は日本を守るためではなく。アメリカへの直接攻撃を前線基地で防御するための物だ。沖縄基地米軍基地は捨て駒作戦で良いのだ。アメリカの利益と日本の利益が、反したときにどうなるかである。アメリカがトランプのようにおかしくなる可能性はかなりある。
ロシアの蛮行で世論が熱しやすい今、一気に日本の軍事力の増強を進めようとしている。愚民化する民主主義の危ういところである。ロシアの蛮行と中国の台湾併合とはまった違うにもかかわらず、中国をロシアと同じように見せようとしている。中国脅威論によって、日本の軍事化を世論に認めさせようと言うことだ。
沖縄に暮らすものの視点から言えば、沖縄を危険地帯にするなと言うことになる。ところが、石垣島に基地があれば安全になると、石垣市長は力説している。盾の会にでも洗脳されているとしか思えない。石垣島の基地は日本本土のための前線基地であり、アメリカのための前線基地でである。琉球弧を防人の島にしようとしているのだ。
石垣島の安全だけを考えれば、基地がなければ、石垣島をわざわざ攻撃をする理由がない。確かに尖閣諸島は取られる可能性が無いとは言えない。中国が軍事力を用いて、尖閣を占領するというなら、そうさせれば良いだけのことだ。石垣市民の命の方が大切だろう。
たぶん、そうではないのだ。石垣島が犠牲になっている間に、反撃できると考えているに過ぎない。沖縄はいつもそういう扱いを受けてきたのだ。日本は平和主義の国なのだ。攻撃のための武器を持つ前に、中国と平和的な交渉をすれば良いのだ。やろうともしないで、武器の準備ではおかしいだろう。
ウクライナも平和交渉の機会があるにもかかわらず、軍事的対抗だけを準備していて、平和的な解決を目指さなかったのだ。ウクライナ国内にいる、ロシア系住民の問題があったのだ。ロシアにしてみれば、ロシア語を話すロシアの同胞を差別するなと言うことになる。ここがウクライナと台湾や、尖閣諸島が違うところだ。
もっと丁寧にそのことを両国で話し合うことが出来れば、戦争にはならなかった。しかし、アメリカも戦争になることを承知していながら、ロシアとウクライナが話し合い解決を目指すことを、進めようとはしていない。むしろウクライナの軍事的な支援をするばかりだったのだ。
ある意味焚き付けていたと言えるかも知れない。日本政府にも、南西諸島に自衛隊基地を作れ作れとけしかけている。そうすればアメリカのミサイルを撃ってやると言っているのだろう。いざとなれば、自衛隊基地に米軍も駐留してやると言うことだ。
アメリカはロシアとウクライナの戦争を仕向ける意図まであったとは思わないが、例え戦争になったとしても、アメリカの利益に繋がるという思惑も見える。戦争がアメリカに大きな損害が起こることならば、ウクライナに対して、ロシアと平和交渉をするように進めたはずだ。
この構図は日本と中国との関係にどのように対するのかと共通である。日本と中国が尖閣諸島問題を話し合いで解決し、平和条約を結び、互いに戦わないことが一番良い。にもかかわらず、なぜか日本政府も、アメリカもこのことには消極的である。
石垣島に軍事基地がなければ、石垣島に中国は関わらないだろう。当たり前すぎることだ。だから、わざわざ石原慎太郎が尖閣諸島を東京都で購入すると
して騒ぎ立てて、尖閣問題を棚から下ろしたのだ。それは琉球弧を軍事列島にするためにやったことだ。
自民党政府は軍事国家にならなければ、日本の安全保障はないと考えているからだ。アメリカとの軍事同盟を強めて、日本を核兵器で守る約束が必要としている。そうした軍事力での安全保障が不可欠と考えているからだ。それも一つの考えである事は確かだ。
しかし、その方法が必ず戦争に繋がるから、軍事力を放棄するというのが、日本が敗戦したときに作った、平和憲法の考え方だ。軍事力を放棄する代わりに、平和的な手段で世界平和を目指そうと決め、日本は第2次世界大戦で大きな迷惑をかけた反省を、世界に示したのだ。
その平和的努力が最近は放棄された。放棄し、今度は尖閣問題よりも、世界大戦にも繋がりかねない、台湾問題が大きくなってきた。アメリカや日本が台湾支持を強めてきた。私も台湾は独立すべきだと考えている。また台湾のかなりの人が台湾は今や独立国家だと意識している。
もはや、中国の一部の地域というような意識は台湾にはない。いずれにしても台湾の所属を決めるのは台湾の人だ。民主的に決めるべきことだ。あのロシアでさえ、占領下で住民投票を擬似的に行い、住民がロシアに所属したというので、そのようにしたと主張している。
台湾の人が、独立したいとしている。それも何十年という期間、安定して独立国家を作る意志が大勢を占めてきたのである。民主主義に於いてはそれが一番重視されるべきことだろう。中国もその点では、平和的な交渉をまず行うとしている。民主主義的な処理を目指すことを世界が後押しすべき所だ。
台湾には中国系台湾人がいて、中国統一を希望していて、弾圧されているというようなことはない。この点がまったくウクライナとは異なる。親中国派の人は居ること入るが穏健派と呼ばれている範囲だ。中国と良い関係を作ろうという人達で、中国と統一を目指しているというわけではない。
この点をはっきりしておくべきだ。日本政府やアメリカはまるで、台湾問題がウクライナと同じであるかのように宣伝している。今にも戦争があると、騒いでいる人達がいる。その理由は日本の軍事国家が必要だと考えているためだ。むしろ、日本が平和主義を捨てるべきなのかどうかを正面から議論すべきだろう。