小田原の麦畑と玉ねぎとジャガイモ

   



 小田原に来た目的の一つが畑の管理。草取りや土寄せである。いつも充分に出来ないでお世話になりぱなしだった。今年は月一回は来て畑の管理をするつもりでいる。溜め池の草管理もやるつもりだ。1週間と短い期間だが、畑管理をできる限りしたいと考えている。

 タマネギは私のやり方がやはり舟原には向いている。植え付けてから3月までは穴あきトンネルをかける方式である。みんなのタマネギは生育が悪い。私のものは良く出来ている。他の人と違うのは穴あきトンネルを寒い間掛けていることだ。これはタマネギ栽培を試行錯誤して、これなら舟原でもできるという方法を見つけたものだ。

 舟原は冬の間、明星岳からの吹き下ろしの風が強くふく。これで表土が飛ばされる。植えた苗は活着できずにカラカラに乾いてしまう。それは石垣島のイネの活着が遅れるのと同じことだ。幾らタマネギは移植に強いと言っても風で干からびてしまう。

 だから、黒マルチよりも穴あきトンネルの方がいい。乾かない。保温になる。ただ早めに剥いだ方がいい。3月で良かったようだ。普通、タマネギには黒マルチを使う人が多い。草抑えと保温だろう。穴あき黒マルチはどうも嫌いだ。土壌と外気とを遮断する形が、土壌の条件を損なっているような気がして嫌なのだ。

 3月に穴あきトンネルは外した。そして草取りをした。一ヵ月にどれくらい草が出るかと思ったが、さしたることはない。4月にもう一度草取りをしたので、もう大丈夫だろう。タマネギは例年にない良さなので嬉しい。365個は取れるだろう。

 大麦の畑は今年は育ちが良い。3月の適時に2回目の草取りをして追肥をしたのが良かったのだと思う。良い時期に土寄せと草とり行えば、結局手間が楽になる。大麦は何もしないでいい状態だ。大きく伸びてしまえば、草取りは要らない事になる。何故か、カラスムギも、ネズミ麦もほとんど出ていない。頑張って取ってきた成果かもしれない。

 麦はビール作りが進まないので、自分たちで作る道を模索したい。もしそれが出来ないのであれば、また大麦は止めて小麦に戻す。そして小麦を粉にする機械を購入する。方向を今年は定めたい。このままでは継続が難しくなる。

 麦はいままでで一番良い。特に家の脇の畑の大麦は格別に良い。3月の様子以上に良くなっている。畑の土が良いことと、品種を二条大麦「サチホゴールデン」 にしたことが良かったようだ。それにしても総生寺裏の畑も過去にないほど良い。

 このまま行けばかなりの豊作になりそうだ。土壌が良くなってきたのは明らかである。やはり縦穴を掘ったことが土壌改善につながっているのだろう。大豆と相互に作っているのもいいようだ。大豆と麦の輪作はとても畑が良くなる。
 
 サチホゴールデンは暖地用の大麦である。昨年作付けた北海道の春大麦ではやはり気候があわない。同じようなものだという人がいるが、そんなことはない。北海道の春小麦を小田原で秋に蒔いたのでは、充分な生育にはならない。

 草もまだそれほどまだ生えていなかった。3月の草とりとソバカス撒き、土寄せが聞いている。適期にやるべきことをやれば畑は良くなる。草が生えないうちに大きくなってくれたのでもう大丈夫だ。何故か、カラスムギやネズミ麦が出ていない。苦労して取り尽くしてきた成果が出ている気がする。

 過去最高のできになりそうだ。かなりがっしりしているから、大丈夫そうに見えるが。後は実りすぎで倒れる心配だけだ。総生寺裏の大麦も、ムラ無く生長している。畑半分が昨年はだめだった。今年は全体が同じ生育になった。

 あちこちに穴を掘って畑の浸透性が改善された。草はそれなりにあったのだが。充分に手で除草が出来た。そして土寄せをした。これで第一段階はクリアーしたきがする。だいぶ麦の会も栽培手順が見えてきて、実力が上がった。

 大麦はなかなかビールにまで進まないが、あずまさんがビールを造るセットをよしみやさんから頂いたそうだ。ことしは是非一度挑戦したい。大麦は初期に鹿に食べられたようだが、その後しっかりと回復していた。大豆の会のみんなが、ネット張りをしてくれた。

 今年は小麦はやる予定が無かったのだが、小麦を蒔く時期に、渡部さんが舟原溜め池畑にソバカスを蒔いて、トラックターできれいに耕耘してくれていた。それを見て、空けておくよりは種を蒔いた方が良いと思い。急遽、小麦もやることにした。種が虫食いで心配と言うことだったが、しっかりと発芽していた。一安心である。

 こちらは3月にはまだ小麦は小さく、雑草は無かった。舟原の寒さのせいだろう。土寄せだけはしっかりと行った。4月になって草がいくらか目立つ。ここの草はよくとり、追肥をした。小麦がこれで収穫できるようなら、製粉機を買うつもりだ。

 小田原の家に置いておけば良い。それなら、小麦の会参加者がすこしづつ自分で製粉できるだろう。私も小田原で製粉して持ち帰れば良い。何か適当な製粉機を探さなければならない。
共同購入が良いという話もあった。




 石垣島からくる参加者には畑の会は本当に有り難い。ジャガイモまでできるとは夢のようだ。まだまだのぼたん農園では野菜がとれるのは先になりそうだから、小田原で常備野菜は作らなくてはならない。ジャガイモもいくらか草は出ていた。

 寒かったせいか、生育は今一つである。草をとり土寄せをした。ジャガイモ畑全体を見ると、畑の土がまだ村があることがわかる。高くて削った場所は出来が悪い。やはり畑は繰り返し作り込まないと良くならない。ジャガイモは連作を嫌うというので場所を変えている。

 それぞれの植え付け場所はくじ引きで決まる。悪いところに当たった場合は、多めに肥料を入れる必要がある。高畝にした方がいいようだ。渡部さんの所は悪いところのはずなのに、実に良く出来ていた。

 

 溜池ではカキツバタにツボミが一つ付いていた。ずいぶん広がった、今年の秋には上の溜池の半分はカキツバタでおおわれるだろう。カキツバタが咲くころに来たいものだが、ちょっと時期を外したようだ。水が張られているので、雑草もかなり少ない。

 溜池の周りの草刈りは23日の午後急遽行った。予定した24日の午後が雨予報が出たためだ。やれる時にやってしまおうという事で、7名で一気に行った。1時間ぐらいで出来た。やれば早いのだが、やるまでが気が重い。誰かが重い気分を押しのけてくれればいい訳だ。

 溜池の中央の土手の水漏れ工事が成功した。上の溜池に十分水が溜まっている。やはり、この土手を作る時に私が提案した通りだった。1本の管を通せばいいだけのことだった。やはり経験のない人の設計案ではだめだったのだ。

 溜池は徐々に良い場所になってきたが、小田原市役所は看板を付けるとか、案内板を付けるとか言いながら、結局のところ何もしない。そういっていた人も今はその部署にいないし、結局誰かがひつこく管理する以外に、溜池の維持は出来ない。

 花を十分に咲かせて、美しい場所にすれば、さすがにごみを捨てに来る人は居ないだろう。その内に、舟原の住民の中に志を継いでくれる人が現れるかもしれない。私が来れる間に次に繋ぐことが出来ればと願っているのだが。

 - あしがら農の会