パイナップルを育てる。

   



  5月25日にパイナップルの実の上の部分を切り取って植える。始めてのことなので、経過写真を撮ろうと思う。一番左のものは最高に甘いが、美味しい甘さでもない。中央のパインはオレンジ色のメロンパイナップルで、ちいさいけれどおいしかった。右側の大きな鉢が新品種と言うが名前が分からないもの。



  
 6月14日の様子。3週間経過して大分弱ったように見える。左端の物は今日植えた物。これは新種で名前が不明だが、とても美味しかった。左右両側が同じものである。



  5週間経過した。7月1日の様子。中央から、新しい葉が出てき来ている。やっと根付いたのだろう。やはり丈夫な植物だ。

 パイナップルを買ってきて、頭に出ている芽を植えてみた。渡部さんがパイナップルの頭は、植えれば再生するんですよ、と言っていたのだ。観葉植物としても面白そうなので、植えてみることにした。パイナップル農家のおばあーが「そりゃあーでるサー」と言っていた。「そんなことやランサー。」とも言っていた。
 
 「五年もかかるよ。静岡の人が持って帰って植えたら五年してパイナップルになったそうだよ。しかし、まずかったそうだよ。」こう言っていた。石垣で植えるんだと言っても聞こえないようだった。人を見ると、観光客だと思ってしまい、もうこのおばあさんには5,6回桃林寺の裏に住んでいると言っているのだが、覚えてくれない。

 その方は福島の人だという。もう83なのだが、おかーのお腹の中にいるときに石垣島の名蔵に入植したのだそうだ。だから、戦前のことである。名蔵は全国各地から入植し的た人の地域だ。石垣生まれなのだが、自分は福島のもんだという。同じに黒いが皮膚の厚さが違うのだそうだ。名蔵で生まれたのだから、名蔵の人だと思うが、そうでもないらしい。

 私も生まれたのは山梨県の藤垈だが、藤垈の人にはどうしても東京モン扱いを受けて育った。父親が東京にいたので、どうしても藤垈にいても東京モン扱いであった。これは私には寂しいことだった。向昌院のおじいさんは死ぬまで東京モンであった。おじさんはさすがに地元の人になった。おばあさんが地元の人だったからだと思う。

 おばあさんは生まれてから死ぬまで、山梨の人であった。このおばあさんのユニークさは格別で、卵を自分で温めて孵化していたぐらいの人だ。その間、何もしないで、食事も作らずにいるようなすごい人だった。だっちょもねいじゃんとおじいさんは嘆いていたのだが、言うことは全く聞かなかった。

 石垣島のパイナップルである。パイナップルは新品種が次々と出ている。日本には江戸時代末期の1866年、石垣島沖で座礁したオランダ船から川平湾に漂着したパイナップルの苗が、沖縄(日本)に最初に伝来したとされている。

 その後、石垣島では1930年に台湾からパイナップルの苗が運び込まれ、1935年には林発氏等を中心に、台湾から栽培農家53農家が移住(入植)して、本格的な生産が始まりまる。林発氏の功績はパイナップルと水牛である。石垣ではとても高く評価されている。1938年には石垣市に缶詰工場も建設される。しかし、第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受ることになる。

       戦後、石垣島では1946年から、栽培が再開される。その後パイン生産は急増し、1960年には、サトウキビと並ぶ二大基幹作物として、石垣島の農業の繁栄に繋がる。開拓移民の人達の生活はこれで確立する。今は生食用の完熟パインとして評価されている。


 石垣島にある品種のことを調べて以下記録しておく。
             
 ボゴール 種  一般に「スナックパイン」と呼ばれる台湾原産の品種です。果肉を手でちぎって食べられるパイナップル。お尻の部分をカットし、あとは節目にそって親指を入れ千切って食べる。  先日小田原でも石垣パインで売られていた。

 ピーチパイン種 小ぶりだが完熟は美味しい。「スムース・カイエン」と「I-43-880」の交配から育成され、1999年(平成11年)に登録された品種。果肉が白っぽくて甘い香りがすることから一般に「ピーチパイン」と呼ばれている。乳白色の果肉は果汁量も多く、普通に国内に流通しているパインに比べて酸味が少なく、甘みがとても強いのが特徴。夏実の糖度は17%前後、酸度は0.5%前後で、高糖低酸でモモに類似した香りがある。一番よく売られていて食べる機会が多い。

 ゴールドバレル (沖縄8号) 「クリームパイン」×「McGregor ST-1」の交配から育成され、2006年(平成18年)に品種登録されたパイナップル。円筒形で、平均的な重さは1.4kgくらいあり、他の品種と比較し大きめです。大きいものは2.5kgにもなる。成熟時の果皮は鮮やかな黄橙色で果肉は柔らかで、酸味が少なく糖度が高いため、甘味が強く感じられます。平均糖度は16度以上、酸度は0.5%前後で、バランスが良く、極めて美味な品種です。6月下旬~7月頃が収穫時期。一般的なパインアップルは3~4年で2回収穫しますが、ゴールドバレルは3年で1回の収穫。価格も他のパイナップルより高価な品種。
                                                                                                                                  ゴールドパイン種 黄金クガニパインとも呼ばれます。 デルモンテ社が独自に品種改良したもので、「スムース・カイエン」種に属する糖度の高く甘味の強いパイナップル。果肉はオレンジ色に近い黄色をしていて、上品な香りがします。サイズは1~1.5kgくらいで他の品種より一回り大きくなる。通常のパインよりも手間暇かけて栽培されるゴールドパインは、石垣島では名蔵地区を中心に生産されている。

 石垣島ではこの3種がよく売られている。品種としてはさらに新しい品種がいろいろ出てきているようだ。面白いことに宮古島ではパインはない。隆起珊瑚礁の土壌ではパインは出来ないらしい。今度根付いたら畑の方に植えてみようかと思っている。

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