「北方領土を戦争をして取り戻す。」維新丸山衆議院議員から出た本音。
維新党の丸山衆議院議員が国後島を訪問して「北方領土は戦争をしなければ取り戻せない。」こういう趣旨の発言したという。ついに来たかという感じだ。元島民の方々に戦争をしてでも取り戻してほしいという発言をしてもらいたかったのだろう。これは看過できない。丸山議員は東大を出て、通産省、そして衆議院議員3期目という人だという。頭の良い人なのだろう。持論を発言したことは間違いがない。そもそも戦争をしなければ取り戻せないような領土など要らない。丸山議員はまさに国際紛争を平和的手段で解決すると言う憲法に対しての違反の衆議院議員である。議員は公務員だから、憲法の遵守の義務違反だ。ごまかしているが、丸山氏の本音が出たと考えるべきだろう。維新党も除名したが、本当にそういう体質がなかったと言えるのだろうか。この問題は取り消しで済むようなことではない。日本の国会議員に戦争を必要だと公言する議員が現れたのだ。たぶん戦後初めてのことではないだろうか。維新党の極右体質はアベ政権以上かもしれない。たぶん安倍政権内にも、本音では似たような考えの議員が現れ始めているような気がする。靖国神社に参拝しては、こんなことを相談しているのかもしれない。丸山議員を特殊な人だとか、酔っ払っての発言だとか、ごまかしで終わらせてはならない。
問題はこう言う武力を国際関係に使うというような考えに今の若い人がなり始めているという状況である。歴史は繰り返すというが、また戦争が近づいているという事になるかもしれない。若い人たちが、国を維持するためには軍隊が必要だと考えている人が多数派らしい。老人が左翼だという論調がある。確かに私は老人で平和主義者である。武力では何も解決が出来ないと、若い頃から考えてきた。戦争がだめなのは人が死ぬからだけではなく、問題解決にならないからだと主張してきた。たとえば、日本が国後島を戦争で占領したとして、何んの解決にもならない。ロシアがいつか武力で取り返しに来ると恐れていなければならない。力で手に入れたものは、力で守り続けなければならない。これは問題を深刻化させたのであり、解決どころではない。そういう野蛮なところから人間はいくらかでも成長をしなければならない。それでも力で何かが出来ると考える人はでてくる。若い人ほど勇ましいことが好きという事もあるが、日本の若い人の依存性が強くなった結果ではないかと考えるようになった。こんな議員を公認した、維新党が今度の参議院選挙で支持を低下させるのかどうかでわかる。
軍隊を作り、自分が参加してロシアに領土を取り返しに行くぞ。こういう若い人はまださすがに少ないだろう。明治の教育に戻せという、教育勅語派はここを変えたいのだ。軍国少年を作り出したいのだ。丸山議員だって自分が行く気ではないだろう。何か強い者にぶら下がりたいという気持ちが、武力を支持するという心理なのではないか。軍隊がなんとなく頑張ってくれるだろう。軍隊がなければ怖い。こんなどちらかと言えば、消極的な頼りない感じではないだろうか。それくらい日本の状況が不安定になり始めている。日本が果たしてどうなるのかと思うと、弱い日本では耐えられない。平和主義というものは勇気がいる。丸山議員など自分が軍国主義者で、強い人間だとかんがえているのだろうが、実は弱い人間だから武力で何とか強く見せたい。武力に依存してしまうのだ。ロシアはひどい国だと考えている。あのシベリア抑留など、非人道的な捕虜の強制労働である。抑留問題をなかったことのように平和条約交渉をするなどあるのだろうか。領土を返してもらいたいという事と、筋を通すという事は別問題である。正義を貫き平和的に解決する姿勢こそ平和主義である。
領土問題は国際裁判所で判断してもらう意外に解決はない。制度があるのだから、そこで判断してもらう。日本に不利な判決になる可能性もある。それでも戦争をするよりははるかにましだ。判決が出れば、一応の問題解決になる。何しろ、ロシアも、中国も、原爆を保有している。弾道ミサイルも大量に保有している。戦争をして取り返すという事になれば、原爆を保有しなければ勝てないだろう。神風は吹かないのだ。日本には中国、ロシアと戦争をして勝てるような国力はない。そう日本が今選ぶべき道は、日本が自給的に安定した国になることである。少々経済的圧力をかけられても、何とかやって行ける自立した国になることだ。これが安全保障の第一である。そして本当の意味での、民主主義国家になること。一人一人が自分の目的を持ち、それに向い努力して生きることのできる国家になること。世界から、日本の文化が評価されて、尊敬されるような国になること。文化国家が日本の方角ではないだろうか。