石垣島の家づくり
石垣島の市街地にある桃林寺裏に土地は見つかった。似たような土地が市街地には3つ出ていた。そしてもう少し坂を登ったあたりにも土地は出ていた。どれが良いのかは皆目わからなかった。今もわからない。行ったときにはここがそうだったとつい見てしまうが、土地が動いた様子はi今のところないようだ。車が入れる家。静かな場所。買い物に歩いて行ける場所。眺めはいらない。風の強いところは困る。アトリエを作る面積があれば良い。結局、今の場所が中では一番目立たないという事で決めた。不動産屋さんに買い付け申込書に判を押してお願いをした。ところがこれが進まない。購入まで半年もかかってしまった。地主さんは大阪の方だった。投資物件として石垣島の土地をあれこれ売買している人のようだ。その方と直接会ったのは、土地の売買の日が初めてだったのだが、半年も前から購入を申し込んでいたという事を話したら、びっくりして不動産屋さんに怒りだした。売りたいから申し出ているのに、なぜすぐ進めてくれなかったのだという事である。全く同感であった。半年間何故売買が進まなかったのか今もわからない。その間あれこれ詮索してやきもきしていた。
石垣島では一つの不動産屋さんがその土地を扱うと他の不動産屋さんはその土地には手を出さないようだ。だから他の不動産屋さんにお願いはしてみたのだが、ダメだった。何とか最初の不動産屋さんが進めてくれるのを待つほかなかった。その近所にある設計事務所の方に何か問題があるのか相談をした。購入したら建築をお願いするので、不動産屋さんに進めるように話してもらいたいという事である。何度か様子を聞きに行ってくれて、少し進み始めた。別段何か問題があるので進まなかった訳ではなかったという、キツネにつままれたような話だ。石垣での進み具合はそのようにゆっくりしたものらしいという事で受け取るほかない。今度はその設計事務所での進捗が止まった。購入したのだからすぐ建築に向けて進めるようにお願いした。ところがそれから今まで1年近くかかっても、まだ設計が終わらない。これも何故なのかはわからない。最近になって横浜から、石垣に移住された若い設計の方が担当になり進み始めている。
あれこれ打ち合わせをネットで行っている。週に2,3度やり取りをしながら、設計を詰めているところだ。この事務所はオープンシステムというやり方なのだそうだ。一括して建築業者にお願いするという事ではなく、一つ一つの作業を個別の業者に依頼してゆくらしい。その施工管理もこの事務所でやってくれるという事らしい。建築費の10数%をこの設計事務所に払わなければならない。それでも建築会社に直接任せてしまうより安くできるのだと主張されている。これは終わってみなければわからない。いずれにしても、小田原にいて石垣に家を作る。施工管理を信頼してお任せする以外にない。そうこうしているところで先日、石垣で家を作っている人を紹介された。養鶏のことで昔からの知り合いの方のおじさんである。先日お会いして石垣の建設の状況をいろいろ教わることができた。もう少し前に知り合っていれば、この方にお願いすればよかったとも思うが。いまさらそういう事は出来ない。
4月着工の予定である。10月に完成の予定である。建物は鉄筋コンクリート作りである。アトリエが6×8×3mある家ということだけが条件である。木造の方が良いと思ったが、石垣は台風が通り過ぎる場所で、これだけ空間があると木造では危なくて無理だと言われた。後は出来るだけコンパクトなものをお願いしている。庭などはなく作る。駐車スペースがあり、草が生えないようなものにする。閉じてしまえば、安心して空けて置ける家にしたい。10年間は石垣島で絵を描きたいと考えている。先のことはどうなるかわからないことだが、それぐらい描くつもりでいる。老人向き住宅という事になる。引っ越しの大変さを思うだけでが重くなるが、石垣島に行けると思うと元気が出てくる。