石垣島にはハブはいますか。

   

石垣島に引っ越すつもりです。と、話すと大体半分くらいの人から、「石垣島にはハブがいるんですか。」と聞かれる。石垣にはハブがいる。まだ、見たことはないがハブはいるはずである。沖縄と話すと連想するくらいハブは怖いものだという共通認識があるようだ。ハブなど全く怖いものではない。ハブに噛まれて死んだ人は21世紀に入って一人もいない。もうハブに噛まれて死ぬというのは過去の話なのだ。マラリヤがなくなったことと同じである。ハブに噛まれて死ぬという話が広がったのは、男はつらいよからではないだろうか。テレビの寅さんはハブ捕りで一儲けしようと出かけて、ハブに噛まれて死んで終わった。終わり方があまりに唐突でおかしなものだった。何か事情があったのだろう。あれで、沖縄とハブは刷り込まれた。

ハブは日本では沖縄だけにいる毒蛇だ。実は沖縄のハブには4種類いる。全く見たところ色や模様が違う。頭が3角形になっているところが共通である。そして実はとても大切な生き物という事になる。ハブがいることで沖縄の自然生物のバランスが維持されている。頂点にいる生きものとされている。琉球列島でもハブのいる島といない島がある。宮古島に移住する人の中には、宮古はハブがいない島だからという人もいる。ハブが何故いる島といない島があるのか。たぶん昔はすべての島にハブはいたのだろう。そしていくつかの島で絶滅したと見る方が自然だろう。宮古島と、石垣島では全く自然環境が異なる。宮古島はいかにもハブが生息しにくさそうだ。水が少ない。生息地になり、人間が入れないようなジャングルや湿地はない。石垣や西表や沖縄本島にはいかにもハブが生息しやすそうな環境がある。水がいたるところにあるという事が大きいのではないだろうか。

2016年に市町村が住民からの通報などで駆除したハブは約4000匹という。確かにすごい数である。人が減るような島ではハブは増加しているのかもしれない。鼠が一番の餌だろうから、鼠が増えるような環境であれば、蛇は増える。都市部であっても鼠が増えれば蛇は増える。都市部で増えていると考えた方がいいのかもしれない。蛇は有難い側面もある。養鶏場では鼠ほど厄介なものはない。鼠を完全に駆除するという事は、自然養鶏では不可能である。自然と折り合いをつけるという意味で、蛇を大切にする。小田原でもマムシを見ない訳ではないが、極めて少ない。またマムシやヤマカガシは攻撃さえしなければ向ってくない。間違って踏んでしまうとか、箱の下にいたというようなときに危険がある。年間40件ほど噛まれているというから、噛まれてすぐ病院に駆けつけているのだろう。

三線の太鼓の皮はニシキヘビである。ニシキヘビはタイで養殖されたものらしい。ハブだと思い込んでいる人もいるが、ハブではない。ハブではそれほど大きなものはいない。ハブ対策は草むらに入らないことだ。今度引っ越す場所も一切草を生やさない家にする予定だ。草がなければハブは来ない。

 - 石垣島