自民党たばこ議員連盟と受動喫煙

   

自民党たばこ議員連盟というものがある。約300人の自民党議員が所属しているとあるから、大変な圧力団体である。このたばこ族議員が厚生省が出した、受動喫煙を防ぐ飲食店でも禁煙法を骨抜きにした。今の時代に逆行する実に自民党らしい姿である。この組織に何か頼むと力になってくれるということが良く言われる。こんな自民党を支持する人の方が多い社会なのだから、我慢するしかないというのか。専売特許だったころからのたばこの利権が票になる。だから、受動喫煙など我慢させればいいのだという自民党の姿勢が明確に出ている。今回厚労省の法案はオリンピックという錦の御旗の圧力で、一切の飲食店での喫煙禁止を目指したものだった。おもてなしの国日本を約束した身として、恥ずかしくないのかという事だろう。タバコがどこの飲食店でも吸われているなど、おもてなしとは言えない。ところが、たばこ議員の票に押された圧力はオリンピックにも勝った。飲食店の禁止面積がだんだん大きくなり、この法律がまさに骨抜きで、東京の飲食店の90%はたばこの煙が蔓延するらしい。

政治の世界が族の跋扈する、時代遅れも甚だしい存在だという事がわかる。タバコを吸いたいなら、いくらでも吸えばいい。別段構わない。たばこで自らの身体を壊すのは勝手だが、医療費は健康保険は使わず自腹で行うようにしてもらいたい。タバコを吸う事で病気になるのは、自己責任のようなものだ。タバコが原因の50%あるなら、健康保険は半分しか対応しなければいい。私は健康には人一倍気を使い、病院にはかかったことがない。両親のお陰も大きい訳だが、病院には行かずに医療費の抑制には貢献している。それでもいまだ保険料は取られている。あれは介護保険料か。絵の先生であった春日部洋さんはたばこがなければ、絵が描けなかった。肺気腫であるにもかかわらずたばこを吸い続けた。一晩中咳が続くような苦しさの中でもたばこを吸っていた。そして肺の手術をして亡くなられた。最近先生の絵を手に入れたが、先生は今の私より若く亡くなられたのだと思い寂しかった。これからだったのにと絵を見て思う。

自民党の族議員がごり押しして、厚生省案を骨抜きにした姿を忘れてはならない。たばこの煙で嫌な思いをしたときに、吸っている人が非常識なのではなく、自民党の族議員が悪いのだと、改めて思い出すしかない。国立がんセンターの研究によると受動喫煙による肺がんと虚血性心疾患によって年間6,800人が亡くなっているとある。たばこ議員はこの責任を取ってくれるのだろうか。せめてこの医療費をたばこ議連で出してもらいたいものだ。たばこによる社会的損出は莫大なものになる。たばこを禁止しろとは言わないが、吸っていいところを限定してもらいたい。全く覚せい剤と同じだ。たばこよりマリファナの方が実害がないと言われているくらいだ。マリファナの方が受動喫煙がないだけましではないか。全てのことに賛成の者も反対の者もいる。絶対の正義などない。良い方角だけが見えているに過ぎない。タバコはよくないから、だんだん遠ざけた方がいいというのが方角である。この方角を理解できない自民党議員は時代の落ちこぼれだ。

現状では、自民党の為に方角が捻じ曲げられてしまった。せめて喫煙者のマナーの徹底をお願いしたい。タバコを吸う事が吸わない人の迷惑になる可能性がある場所では一切吸わない。この最低のルールだけは守ってもらいたい。私は肺が弱い体質である。たばこの煙に強く反応してしまう体質である。たばこの受動喫煙で1週間寝込んでしまう経験を2回している。たばこの煙を吸わざる得ない場には極力出ないことにしている。例えば自治会の集まりはたばこが自由に吸われている。この集まりには極力出ないことにした。神奈川県の条例では公共の場は禁煙のはずだ。自治会は公共の場ではないのだろうか。1週間も寝込んでしまう訳には行かない。たばこ吸いとしては、たばこに過敏過ぎる人間には腹の立つことだろう。しかし、社会のルールは大切なことだ。

 - Peace Cafe