玉ねぎの植え付け
玉ねぎのベットのできたところ。ずいぶん草が混ざっている。
例年より遅れたが、玉ねぎを何とか植え付けた。12月7日である。不安ではあるが、暖かいので大丈夫だろう。どうにかやれたという事の方の方が大切だ。併せて、ソラマメ、スナップエンドウ、さやえんどう等を蒔いた。麦と同様今までで一番遅い植え付けだと思う。暖かくていつまでも葉が緑なので、ここの畑の大豆の収穫が遅れたという事もある。風邪をひいて体調が悪く、延ばせるだけ延ばしていた。それでも無理をしてでも植えない事には、玉ねぎが食べれないという事になるので、体調不良のまま植え付けた。今年も残念ながら、買ってきた苗である。畑は麦を蒔くついでに、トラックターで2度耕しておいた。1、2メートル×5メートル、高さ20センチくらいのベットを作る。回りから草が取りやすいようにすることが、何より大切である。いつも通るときに見える場所でないとならない、草だらけになってしまう。玉ねぎだけは徹底して草を取ることにしている。そうしなければ大きな球にならないというのが結論である。草が取りやすいように狭いベットをつくり、密に植える。球が出来上がった時に互いにくっつくぐらいでも問題がない。
植えているところ。適当に10センチ間隔位である。
玉ねぎは不思議な性格の作物である。石ごつ畑に生えている玉ねぎというのは見たことがあるが、叢生栽培で作られている玉ねぎというのはないだろう。徳野さんの本でもネギのことはほとんど出てこない。たぶんうまくできないのだろう。確かに自給農業では、自分のやり方でうまくできないものは食べないという選択もある。にんにくは周辺に雑草があっても、土が良いところなら確かにできる。私の食事の好みとしては、玉ねぎは1日1個は用意しなければならない。だから、玉ねぎには玉ねぎ向きの栽培技術をあれこれ模索している。自分の観念にとらわれないことだ。400本の苗があれば、何とか1年ある。今も、袋に入れて吊るしてあるが、半分残っている。土壌は普通でいい。他の野菜のできる、良い土壌になっている場所に植えるという事が良い。日当たりは良くなければだめだ。そして、植え付け終わったら、一面に燻炭を蒔くことにしている。酸性土壌では良い栽培ができない。
全部を植え終わったところ。ベットの周りは叩いて固めた。
穴あき黒マルチを敷き詰めて苗を植え付ける人もいるが、これは嫌いだ。畑が実に感じが悪い。美しくない畑で出来たものなど食べたくない。自給をするのに、嫌な畑で作業する気にはならない。ビニールが嫌いなわけではないが、地面を黒マルチで覆うというのは、土壌に対して失礼な気がしてしまう。感覚的に汚らしい畑で、自分の食べ物が出来るのは耐えがたいのだ。少しでも美しい畑を作るという試みが、自分がたべる気に入った作物が取れるという事なのだと思う。玉ねぎだって草の中に生えていれば、美しいのだから周りの草を取りたくないのだが、取らなければできないのだから仕方がない。それぐらいは頑張ろうと思う。
植え終わり、最後に全体にもみ殻燻炭を蒔いたところ。
半分燻炭で埋まっているところもある。そのうちもう一袋撒くつもりだ。玉ねぎの苗は浅く植える事になっているが、私はしっかり植えている。以前、浅く植えていたころがあったが、乾いて枯れたものが結構あったからだ。冬風が強い場所なので、表土が飛ばされる。だんだん浅くなってしまうことの方が多いいのだ。浅くなってきたら、又燻炭を蒔いて、水をかけて落ち着かせておく。燻炭は酸性の緩和と、保温である。玉ねぎの様子が毎年寒そうだからだ。久野では玉ねぎは良くできないと言われている。実際玉ねぎ畑を観察してあるいた。さしたる出来の畑を見ない。土壌の酸性が強いこと、日照が足りないことと、少し寒さがきついこと等が考えられる。このことを、田中さんに話したら、久野で出来ないなどという事はないと、強く否定された。以前久野の農家も大井町の方に、玉ねぎは出作りすると教えてくれたのは田中さんだったのだが。曽我山の向こうの方で、玉ねぎを上手に作っている農家さんは牛糞堆肥を多量に使っているようだ。