冬の自給作業
冬の間にやれる農作業は少ない。収穫ではキャベツ、白菜、長ネギ、菜花、コカブ、大根が美味しい。寒さで糖分が溜まるというのだろうか、とても甘い。虫も出ないし、雑草も伸びないから、畑に行っても見回る程度である。堆肥の積み直し。夏場に3箇所に雑草と畑の残滓を刈っては集めて積んである。これはもう3分の一の高さに小さくなっている。これを一箇所に集めても大丈夫になってきた。扱いやすい所に少しづつまとめる。堆肥をどけるとその下の土が黒々と、実にいい状態である。草の堆肥を畑に入れるのはとてもいい。養鶏場の発酵床を直接使うのとは違う効果が感じられる。落ち葉や剪定枝も捨て場として積んである。ダンボールコンポストの発酵力が落ちたものも、ここに入れてている。入れても入れても増えるほどではない。何か枠でもあれば、使いやすいとは思うのだが、その枠が案外邪魔で、畑の隅で適当にやるというほうが、作業が楽である。
堆肥の枠といえば、冬には踏み込み温床の準備である。ビニールハウスの中に一畳ほどの枠を作る。10センチ巾の板を6本積んであるので、60センチぐらいの高さである。中に稲藁、落ち葉、ソバ糠、を水を加えながら、踏み込んでおく。まだ、半分くらいしか溜まっていない。一辺にやらないでも落ち葉があればやるという感じで、寒い間に作って置く。草堆肥も、落ち葉堆肥も、古くなったものを苗土に加えてやる。効果があるのかどうか、よく分からないが、毎年そう言う事にしている。「踏み込み温床で苗を作ると、苗の免疫力が増す。」この考え方が好きだ。以前、窪川さんから貰った、トマト苗が素晴しく丈夫だったので、それ以来これも効果があるのか良くわからないが、毎年やる。去年は寒さに弱い鉢物をこの辺りに取り込んでおいた。堆肥を作るというような、遠回りな作業は今の農業では、経営的に取り入れることが出来ないが、やりだすといいものだ。
カマド作りも冬の作業として、やっている。こんな趣味的作業を自給作業と呼んでいいのかどうか、怪しいものだが、収穫祭の頃からカマドづいて、置いてあった大谷石を使って、積み上げてみている。いわこしさんのカマドは燃料が節約の設計というが、私の作るものはドンドン燃料が消費されるものである。出来れば煙突を石で積もうと考えている。これは形ばかりの事だが、格好がいい。何しろ燃料の薪は積み上げて山となっている。片付けのたびに山が高くなる。その内、土になるだろうという状態である。ただ燃やす訳にも行かないので、カマドで燃料にするなら、名目が立つというものだ。焚口は大きめに奥も深くして、上面は空けておいて、鉄のアングルで、釜を支える。あるいは鉄板や網を置いて、焼き物をやる。菜の花が咲いたら、かまどでバーベキーをやろう。丁度、野焼きの会の粘土の形作りのイベントをやるので、その頃がいいだろう。
辺りの片付けといえば、一番の課題は竹薮の整理である。竹を持ち出すと、置き場に困るのでそのままになっているが、これを竹やぶの中の下の方の1箇所にあつめたい。竹やぶの中なので、とり回しが悪い。もう絡んで動かない状態のものもかなりある。少しだけでもやりたいが、できるだろうか。その次といえば、椿の大木の切り詰めである。後ろの畑に迷惑になっている。竹薮が南側にあった為に、変形の木姿の3本の椿が8メートルの大木になっている。竹薮を片付けて、三年して、やっと南側に枝が出てきた。そろそろ、北に伸びた枝が切れるはずだ。今は花が咲いて可哀想なので、花が終わったら、枝を払ってやりたい。やった方がいいレベルの事は、大体後回しできている。先送りが平気にならないと、自給農はできない。自給は一生かかる、マラソンで、瞬発力でなく、持久力だと身に染みる。
昨日の自給作業:昨日だけでないが、かまど、踏み込み温床、堆肥、5時間 一月の累計時間:5時間