オバマ大統領の窮地
オバマ大統領の人気が、アメリカでは急落しているようだ。アメリカ人らしいチェンジだと思う。アメリカ人の多くが大統領選挙で早まってしまった。焦りを感じる。最初に話題になったのが、医療保険の事だ。あの頃はまだ高い支持率で、オバマ大統領自身、人気で何とか突破できると考えていた様子が見えた。ところが、あにはからんやアメリカ人はチェンジを求めたが、変わってはいなかった。相変わらずのナンバーワン、アメリカは一番のつもりなのだ。天皇に対し、挨拶の頭の下げ方が深すぎる。こんな事で騒いでいる人達もいる。パールハーバーを忘れたかという古いせりふまで出ている。相変わらずの敵が必要なアメリカプロレスを思い出す。何とも幼稚なことだ。日帰りのような慌しい中では、確かに挨拶の仕方ぐらいしか取りあげるしかないのだろう。国内がこんな状況では、広島長崎訪問どころではない。
一週間のアジア歴訪の間、アメリカ国内は大丈夫なのだろうか。14日の東京でのオバマ演説は、プラハでの演説と同様の効果を期待しての事だろう。長い演説であるが、アメリカの目指す東アジア諸国政策の全貌を現している。意味ある中身の濃い、又率直なものだ。以下その一部である。
「すべての人、すべての米国人に知ってもらいたいのは、この地域で起こることが我々の国内での生活に直結し、この地域の将来が我々の利害にもかかわるということだ。我々はこの地域で盛んに商売し多くの商品を買っている。この地域で我々は、自国商品の輸出を増やし、それによって自国の雇用も創出することが出来る。この地域での核軍拡競争の危険が世界の安全を脅かしている。そして、過激派が偉大な宗教を汚し、アジアと米大陸双方への攻撃を計画している。アジア太平洋の新興国と途上国抜きでは、エネルギー安全保障や気候変動の課題も解決できない。」
この演説は世界へのアピールであると同時に、アメリカ向けである。アメリカの東アジアでの貢献が、この地域の経済発展、自由と民主主義の定着を作り出したこと。そして今後のアジアに対する、協力関係がアメリカに恩恵を生み出すことを伝えている。アメリカが市場を開き、大きな消費をしたからこそ、アジアの経済発展があった。だから、アジアも市場を開放するべきだ。これは特に中国に向けられている。この演説は終始中国を意識したものになっている。核廃絶をプラハで訴え、中国の市場開放を東京で訴えている。オバマ氏は世界を良く見ている。アメリカ一国にとらわれていない。実にまっとうなアジアの見方と、今後の展望である。この点こそが、アメリカでの人気急落の原因であろう。アメリカのためのアジアでしかない意識が、かなりのアメリカ人である。中国が中国人らしく、深い文化の中で暮らしていることがなかなか見えないのだ。
ベトナムでの失敗、イラクでの失敗。ここから学んでほしいものだ。相変わらずの姿勢で、アフガニスタンに向っている。オバマ演説ではベトナムでのアメリカの悲惨な失敗に触れていない。長い間東アジアの発展の大きな障害を作った、アメリカの失敗である。今、ミャンマーと、北朝鮮が、独裁政権として、アジアの不安定要素を形成している。この今行われている、平和的な独裁軍事政権の精算という、歴史的にも前例がない、外交が行われている。この方法は、解決の糸口さえ見えないような、困難ことである。しかし、アジア全体の発展に大きく影響する。アメリカは中国と連携して、このことに挑んで行く必要がある。同時に、中国の覇権主義の台頭の恐怖。この不安がアジアを覆い始めている。こうした、世界の平和を脅かす様々の要因を、平和裏に取り除いてゆくことが、出来るのかどうか。これからの日本とアメリカの役割だと思う。
昨日の自給作業:タマネギ、小麦準備3時間。 累計時間:29時間