太極拳24式と八段錦とスワイショウそしてひざ上げ肝心体操

   



 去年の8月70歳の誕生日に合わせて、太極拳をやることになった。今年に入り毎朝やることにした。驚くことに、これがコロナウイルスの襲来に合わせてやることになってしまった。始めた頃にはまさか家から出られなくなるなど、思いもよらないことであった。最適な屋内運動と言うことになった。

 きっかけは石垣島にいて絵ばかり描いている運動不足である。車の中に座り込んでただただ、絵を描いている生活はどう考えても不健康である。そこで、散歩をしていたのだが、どう散歩を延ばしても、石垣島ではなかなか1万歩にならない。小田原で農作業をしていれば、2万歩になる日も結構ある。

 65になったときに三線を始めた。65歳になり、何か新しいことを始めたくなったのだ。もう5年になると言うことだが、少し弾けるようになったかもしれない。大きな声を出して唄うと言うことがとても良いことだと感じて続けている。

 今度は70歳になり何か新しいことを始めてみようと考えたのが太極拳である。身体を使うようなことで覚えるというのは、苦手な方である。それでも出来ないことをやってみることは認知症予防になるのではないかと思って始めた。

 始めて7ヶ月も経ったことになる。石垣に居るときだけだから、正味4ヶ月ぐらいやったところである。最近の3ヶ月は石垣に居ることもあり休まず続けている。今の覚えた状態はスワイショウと八段錦は自分流で出来ると思う。太極拳24式は何とか覚えかかったぐらいである。

 1年やれば何とか一人でもやれるようになるのではないかと思っている。完全に覚えたらば、目をつぶってやりたいと思っているのだが、まだ目をつぶってやれるという所までは来ていない。24式の段取りは覚えたようだが、細かな動きがおぼつかない。それでもこのまま行けば、身につきそうだとは思えてきた。
  それは太極拳は動く禅だと考えているからだ。座禅よりも私には取り組みやすい禅である。座禅では間又座ったままで、身体が固まってしまう。動く禅として、太極拳に取り組みたいと思っている。

 70歳でも新しいことを覚えられると言うことは確認できた。何でも継続である。苦手なことでも続けているうちにはまだなんとかなる。絵を描くためには朝の45分の太極拳はとても良い。頭の中を洗うことになっている。

 やる以上は全力やりたい。全力というのは文字道理全力である。まず、スワイショウは身体を回す運動なのだが、理想のスワイショウはどういうものなのか自分なりに試行錯誤している。ユーチューブにはいろいろのスワイショウがある。こんなにいろいろあり、それぞれが能書きをのたまう。その様々な動きを見ていて、結局の所自分流が一番だと思えた。

 自分流は全力で行うスワイショウである。手をトアミの網のように考えて、投げ出す。網が大きく広がるように手を投げ出す。右に投げ出し、左に投げ出し、50回繰り返す。太極拳の準備運動には最適である。

 投げ出すときのこつは腰で投げないと言うことである。足の回転で手を投げ出すということにしている。上半身は駒の軸のようにまっすぐに立ち回転をする。上半身は手の網を見事に広げるための回転について行く。上半身に力を入れない。あくまで下半身の回転に乗っているだけだ。

 最近になって自分なりのスワイショウが身についてきたところだ。そして次に8段錦であるが、これもかなりユーチューブで流されているモノとは違うものになってきた。私は筋力を使い力を入れてやっている。

 理由は8段錦は呼吸法の体操である。呼吸を司る筋肉を鍛える体操である。そう考えると、呼吸に合わせて、その筋肉を鍛える動きを考えている。8種類の動きであるが、さすが中国の先達が考えたもので、合理性がある。今の中国の八段錦は違うと思う。動く禅とはほど遠い。

 歳をとれば、呼吸が衰える。老人はコロナ肺炎で簡単に死ぬらしいが、肺の力は人によっては衰えが著しい。たばこを吸っていると肺は急激に衰えるらしいが、大気が汚れていても肺は衰えるだろう。中国の武漢で急激に広がったのも頷けるものがある。

 呼吸を司る筋肉を全力で鍛えるつもりで、自分なりの運動に変えている。八段錦を一通りやるのは辛いくらいだ。7段目はもう身体の力が精一杯と言うことになっている。限度までやらなければ筋肉は鍛えられない。

 そして24式である。これはなかなか動きを覚えるのが大変である。24に分かれている順番と基本的な動きはおぼつかないがようやくのところ覚えたようである。一人でやれるかというとまだ危ういのだろう。それでもなんとなく、やれるようなめどはついたぐらいまできた。

 呼吸に合わせてゆっくりと動く。特にゆっくりした重心の移動についてはまだ良くつかめていない。これはまだ自己流まで行っていないから、あくまで覚える段階である。今年の8月になると一年経つから、それまでには覚えられればと思っている。

 24式が終わると、立禅である。静かに手を組み立ったまま無念無想に入る。何かが頭に去来したときに終わりにする。頭の中を洗い流すことになる。
 そして、足あげ肝心体操である。これはNHKの体操で教わった。肝機能の低下を防ぐ体操だという。膝で反対側の耳を打つ感じである。右足の膝で、左の耳を蹴り上げる。次に左膝で、右耳を蹴る。実際に届くほどには膝は上がらないが、そんなつもりで全力で蹴り上げる。30回を3回繰り返す。これは一日3回行う。これをやらないときは、泡盛は飲めないことにしている。

 そして最近加えたのが、寝転び足あげ腹筋体操である。これは苦しい。足が床には着かないように、浮かせて上げ下げをする。30回を3回。これは一日3回やれない日もある。疲れた日は朝昼の2回である。これは今のところやらないでも泡盛は飲んでいいと決めている。もう少し続ければ、3回やれるようになるだろう。そうしたら、この体操もしない日は泡盛は飲めないことにする。
 朝の体操は45分間である。全力でやるから、汗だくである。身体を冷たい水で洗い.一日を始める。
  こうして体操を記録しておくのは、続けて行けるようにと言う願いである。後で見直してみる事ができる。あの頃はこんな事を考えて、やっていたんだと言うことが分かる。全く、自己流で先生がいたら怒られることだろう。先生のようにはやらない。インターネットにいろいろの方の演武がでている。参考にはするが、まねることはしない。自分の身体だから、人のやり方ではダメだと思っている。

 運動を増やしているのは、身体の衰えをすこしづつ感じ始めているからである。身体が衰えたら絵はだめだろう。80まで何とか元気で絵を描きたい。せっかく少し絵が見えてきたのにここで終わりには出来ない。

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