米中経済戦争
米中経済戦争は一段と対立を深めた。これから、数十年は続くと考える必要がある。解決策、妥協策はないはずである。根本的な対立がある。世界一の経済力のアメリカ。世界一の消費国中国。この戦争は最強アメリカの方が有利に展開するだろう。その自信があるから、関税の25%の脅迫行為を行ったのだ。これは、武力を使う戦争以上に現代らしい戦争である。日本も必ずこの戦争に巻き込まれてゆくことになる。それは日本はアメリカ側の一員だからだ。新興勢力の中国が欧米諸国に牙をむいているのだ。もう100年になるのだろうか。大東亜共栄圏を目指した日本を思い出す。たぶん欧米は徐々に固まり、中国を圧迫する連携をとるのではなかろうか。トランプは商売人だから、損をすること覚悟の戦いはしないと見ていたが、どうも選挙に勝つためには、ここでアメリカ第一主義を明確にするという事だろう。そして選挙に勝てば、ますます強硬になると見た方がいい。
日本への悪影響がテレビで探すように騒いでいる。全くまともな分析力のない報道ばかりであった。段ボールがすでに上がったなどというニュースではひどすぎる。悪影響というのはどうも日本の企業が悪影響を受けるという事ばかりのようだった。報道というのは視聴者を脅かすのが商売なのか。企業はアメリカに商品を売る。中国に工場がある。そういう企業は悪影響がないはずがない。しかし、私にとってどうかと言えば、悪いことではない。たぶん多くの日本人にとってわることではないはずだ。まず、アメリカの農産物は中国で売れなくなる。行き場がなくなり、安くなるだろう。中国で生産する様々な生活雑貨はアメリカで売れなくなる。日本に安く入るようになるだろう。普通に暮らしている人には当面恩恵の方が大きいはずだ。日本在住の利益を貯め込んで出さないような企業がどうなるのかは日本国とは別問題として考えるべきだ。
問題はアメリカが日本に対しても、農産物を買えなどと強硬な交渉に出てくるてんにある。アベ政権はすべてを譲るという事になる。下手をするといよいよ日本の稲作の息の根が止められるかもしれない。稲作を止めるという事は、地方社会が崩壊、消滅するという事になる。東京で物を考えている人には、企業の動向などに目を奪われてしまい、本当の日本人の生活というものをないがしろになる。以前外務大臣の河野太郎が、示した農業政策があまりにちゃちで驚いたことがある。農業のこと等、本当の所は分かっちゃいない。アメリカの言いなりになるしかないのが日本の外交政策である。武器もまた買わされるだろう。基地負担はさらに深刻化するだろう。自衛隊基地の肩代わりも進むはずだ。いよいよ数年後には次第に中国の経済は行き詰まる。しかし中国は相当の国だ。人間の能力がアメリカよりも高いと見なければならない。やられてばかりはいない。その時に日本に対して連携を求めてくる可能性がある。中国はすでに日本への敵対行為を抑え始めている。このあたりが日本の正念場だ。
日本はまず食糧自給を強める。専守防衛に舵を取る。徹底した平和国家になる。貿易立国よりも、自給国家の方向へ進むべきだ。今後の世界での戦争は経済戦争になる。先ず武力を使うような正面戦争は考えにくい。企業も海外での販売も良いが、いつでも戦争になる可能性があることを考えておくべきだ。企業の為に日本が経済戦争に巻き込まれるのでは、本末転倒である。実は米中だけではなく、アメリカはロシアに対しても経済制裁を行っている。日本もそれに同調させられている。ロシアが一応日本と領土交渉を行う原因はそのあたりにある。そして日本に対して、アメリカと距離を置くなら交渉をすると主張している。アベ政権は突然北朝鮮と無条件で首脳交渉をするなどと、発言した。全く無能外交である。外交交渉を本気でするなら、まずは水面下での根回しである。ただ見えを張って偉そうに発言しても、ミサイルを肯定したようなことになっている。