沖縄の解答
北信の村 中判全紙 正確に言えば信濃町上荒瀬原 第2集落センター前 今度の長野地震の地域である。こんな素晴らしい集落はめったにない。また描きに行きたいと思う。これ以上進めるには、現地に行くほかない。
沖縄の選挙で出た沖縄県民の意思は、安倍政権に無視される事になった。これは明らかに沖縄差別である。民主主義の放棄である。安倍政権には民主主義に対する志が無い。にもかかわらず総選挙を行うというのだから、何をかいわんやである。民主主義は志を持って、自らの意見と違うとしても、互いに育てていかなければならないものだ。すべての人の意見は、それぞれに微妙に違う。人間なのだから、そう有る事がむしろ大切なことだ。その一人ひとりの違いを尊重しながら、充分に話し合い、一致点を、妥協点を見出してゆこうという志が無ければならない。沖縄に関して言えば、今度の選挙結果を菅官房長官は、辺野古移設の是非の選挙ではなかったと述べている。それなら、官房長官としてなんの選挙だったのか述べる義務がある。それをしないのは、議会制民主主義に対して目をそむけている。沖縄では、アイデンティティーが問われる選挙と言われていた。辺野古以上にこの事は重要なことだったと考えるべきだ。
沖縄が、日本政府から差別を受けている事実。3400億円超の振興予算を確保し、仲井真氏は「有史以来の予算。いい正月になる」と笑い、2日後に埋め立てを承認した。この政府と仲井間知事の関係に怒りの爆発がある。沖縄公明党が政府支持が出来なかった理由がある。沖縄人の誇りを汚した。原発依存地域と同じ構図である。お金をやるから我慢しろという構図。川内原発の再稼働が行われようとしている。川内市と鹿児島県が再稼働を承認した。これは民主主義国家であるのだから、認めざる得ない。問題は、地元の範囲が5,5キロの地点の隣町は地元ではないという仕組みである。背景には隣町は、5,5キロの距離でも原発の恩恵が少ないという事が想像される。それでもともかく、民主主義国家であるのだから、地域の人が再稼働が良いというのであれば、進めざる得ないと思う。それが次の選挙で、問われる事になる。時間がかかるとしても、それしか民主主義国家の道はない。
所が、安倍政権は沖縄の選挙結果を無視すると、宣言したのだ。日本の米軍基地の74%が沖縄に存在する。これが沖縄返還42年の現状である。その4分の3は海兵隊の施設。1万人とされる海兵隊のうち、2千人の部隊は緊急時に出動できる部隊。それ以外の部隊はすぐに行動できる状態にはない。海兵隊は臨戦態勢の軍で、世界の紛争地での実戦部隊である。その予備軍が沖縄に居る状態。つまり、8千人に関しては、沖縄でなくても構わない部隊。東京でもいいはずである。海兵隊は米軍の中でも荒ぶれ方がひどく、酒を飲んでは犯罪を起こす兵隊が絶えない部隊。この極端な偏り状況も無視し続けているのが、日本政府であり、日本人全体である。米軍の基地が日本に必要だというのが、日本人の選挙での結果であるなら、日本全体で引き受けるしかないのだ。自分の地域では嫌だが、沖縄にあるなら良いでは、ひどすぎるだろう。
原発でも、基地でも、弱い所に押し付けようというのが、政府のやり方である。それを見ないようにしてきたのが、日本の民主主義。それもお金で黙らせようというやり方だ。そんな事は通用しないと、示したのが沖縄の意思だ。沖縄には沖縄人のアイデンティティーが存在したという証明である。これは踏みにじってはならないことだ。次に、衆議院選挙があり、4つの沖縄選挙区がある。現在そのうち、3つは自民党議員だ。公明党は支持している。しかし、この人達は、前回選挙で辺野古移設反対を表明して当選しながら、政府自民党の圧力で、賛成に寝返った人達だ。それでも沖縄公明党は自民党を支持するのかどうか。注目である。衆議院選挙で、自民党候補者が勝てば、今度は辺野古移設が支持されたと、菅官房長官は主張するに違いない。こんな政府に日本を任せておくわけにはいかない。