笹鶏ソーセージを作る
笹鶏の白系が6歳位になり卵を産まなくなったので、食べることにした。雌でも6歳となると相当に硬い。特に皮が食べられないほど硬い。それでひき肉にすることにした。そこそこ大きなひき肉の機械を購入してある。ひき肉の機械の会社では鳥の皮は保証できませんと言うことだったが、何のことはない、きれいにひき肉に出来る。笹鶏は肉自体は美味しいので、食べられる硬さであれば最高の食材である。以前から鶏のソーセージを、簡単に美味しく作ることは考えてきた。山北にいた頃はよく作った。鶏肉のような油気の少ない素材は、どうしてもばさついてジューシーな味わいに乏しくなる。今回はこぶた畑の豚の背油を加えた。6羽分の肉で2キロの鶏肉に背油1キロでやった。脂身と言うことで、少しビビってしまったが、1キロ入れても大したことはなかった。鶏肉と豚背油は同量と言うレシピもあった。3時に開始して、5時30分までかかった。
挽肉機に肉を通しながら、材料の混合を行う。冷やして置いた肉ををまず1回通しする。2回目の通しで、豚の腸に詰めて行く。良い粘りが欲しいし、あまり細かすぎても物足りなくなる。全体も良く混ざり楽だ。調味料として加えたのは、玄米卵3個、日本酒、砂糖、塩、コショウ。塩は多めの800グラム。これは保存と粘りを意識した。スパイスやハーブも入れることは入れたが、複雑な味はするのだが、美味しいというのかどうかが良く分からない。タマネギとニンニクとショウガは加えた。ショウガが不足している。肉はさばいてから3日冷蔵庫で熟成した。そういうことが必要なのかどうかも分からないのだが、しばらく寝かしてから、豚腸に詰める。ばさつきを取るためにも、実はカラシオイルを結構使った。豚腸に詰め、65度で15分間茹でる。燻製にした方が持ちが良いだろう。冷凍しておき、1カ月は食べることになる。
さらにフライパンで焼いて味見をした。なかなか悪くない味ではあるが、まだまだ工夫である。2メートルの豚腸を2本使って、2キロの肉を使った。つまり、1本1キロの肉と見ておけばいいようだ。残った一回通ししたひき肉は薄い板状にして、冷凍保存する。塩を効かせすべて味付け済みである。餃子やしゅうまいやワンタン。ロールキャベツ、チャーハン、野菜いため、シチューや肉団子。あらゆるものに便利に使える。大御馳走である。我が家の正月準備が整った。以前は肉の出荷もしていたが、今は数も減ったこともあり、自分のところで食べる位で丁度になった。挽肉機に通すやり方だと、皮やすじまで使えるので無駄がないし味も良くなる。問題点はひき肉にするのにはまとめてでないとだめだ。挽肉機の掃除が油で大変なことになる。大変と言えば、骨を外す作業で、1羽10分はかかるだろう。つまり1時間は骨外しであり、片付けが1時間である。30分がひき肉の時間。
肉のままもいくらか残してあり、絶品の親子どんにして食べる。まず、内臓と肉を炒め煮にする。ここで十分に味付けをして置く、そこに笹鶏スープを加えて、すぐ長ネギを入れる。一煮立ちした所に溶き卵を2個入れる。3個でもいい。それを焚きたてのご飯に乗せて出来上がり。簡単だが、上手くできると余所で食べた事のないレベルの素晴らしい味になる。外した骨はすべてスープである。親子丼にはこの笹鶏ガラスープが不可欠である。スープの中でソーセージは仕上げのゆで上げを行う。だからソーセージのダシも出る。スープは寸胴で大量に作り2日ほどかけて、煮詰めて行きキューブの形の大きめの製氷皿に入れて固めておく。これは毎朝のスープに使う。何にでも使うのでこの味に慣れてしまい、無くなると物足りない事になる。骨は畑に埋める。すべてを大切に使わせて頂かないと鶏に申し訳がない。