食事からの放射能摂取量
厚生労働省の調査では、1日の食生活から摂取される放射性セシウムは東京都では0.45ベクレル、福島県で3.39ベクレル、宮城県は3.11ベクレルだった。 この値は1年間の被曝線量は東京都で0.0026ミリシーベルト、福島県0.0193ミリシーベルト、宮城県は0.0178ミリシーベルトとなった。(朝日新聞)
私の拙い推測計算でも、NHKの調査でもかなり低いと考えていた。それを裏付ける結果であるが、政府がまともな対応をしてこなかったために、信頼性が確立されていない。この数値を信じる人は少ないかもしれない。風評と呼ばれる、食品や空間線量に対する不安は収まるどころではない。最近になっても、宅配を止める人が居る。この不安感は、放射能だけでなく社会全体に広がっている、日本の先行きの不安と連動している。東京で一日の食事で摂取するセシュームは0、45ベクレルである。私のように一切の注意をせず、我が家で出来たものはすべてを受け入れ、喜んだ食べたとしても、10ベクレルは越えない。ともかく、この数値はレントゲン検査を受けない私の方が、被曝量が少ないというレベルである。だからいいとか、危険だいう捉え方をするのでなく、客観的にこの数値を認識しておく必要がある。
低線量被ばくと言う事を、Oさんがコメントを入れてくれていたが、ここで指摘の論文を読むと、医学的低線量は1ミリシーベルトをかなり超える世界の話である。低線量と言うと、0に限りなく近ずくような錯覚があるが、自然放射能自体が、1ミリシーベルトを超えているのである。地域によっては、生活の場所が1,5ミリすでに存在している所もある。小田原は日本全体では低い地域である。この地域で、それに加えての福島からの放射能の、0,0幾つの誤差を云々している状況は何か馬鹿臭くないだろうか。段ボールコンポストに庭の花ガラを入れる事を、被曝するからいけないと言う人まで、先日いた。花ガラを東電に送れというのである。確かに、お茶畑に積みあげられた、葉っぱの山を見ると、東電に持って行ってもらいたいものだ。しかし、日本の何分の一かの山野は濃淡はあるが、放射能が降り注ぎしばらくは染み出て来る。東電に持って行こうが、山にそのままにしておこうが、大した違いは無い。結局は海に流れ出るのだろう。
幸いなことにグリンピースの調査では魚介類が、意外に放射能汚染が少ない。これも人によってはすごい濃度だと言うのだろうが。小田原の焼却炉の灰も以前より数値が下がった。暮しの全体として、放射能汚染がいくらか減少してきているという事だ。これから注意しなければならないことは、山から流れ出る水に含まれた放射能である。小田原周辺では久野川の水が一番数値が高いはずだ。それは箱根の東斜面に放射能雲がぶつかったと思われるからだ。しかし、高いと言っても水そのものは0,001ベクレルにもならないだろう。測定は出来ない程度の低レベルのものだ。しかも、水そのものと言うより、水に混入する土砂や、腐葉土に存在するのだろう。しかし、この極めて低レベルの放射能も、水田では稲は集めるように、吸い込む可能性がどうもあるようだ。小田原では今後も野菜で10ベクレル出ることはない。と断言できる。しかし、お米はその範囲ではない。さらに下げる努力をしてゆく方がいい。
政府は遅ればせながら、飲料10ベクレル。その他の食品100ベクレルと発表した。乳児は50ベクレルであるが、これは乳幼児と考えた方がいい。細胞分裂の盛んな成長期は大人とは違う。政府がこのように決めたのは、大多数の食品がここに収まることが確認できたからだろう。産経新聞は厳しすぎるとしている。お茶では静岡県の調査では、お茶の葉の放射能の量から、飲むお茶では100分の1になると言っていた。つまり1000ベクレルの荒茶まで大丈夫ということになる。これは生葉で200ベクレル以下と言うことになる。上記の朝日新聞では簡単に食品からの被ばく量を一つにして計算しているが。これはそう単純ではなく、幅があるもののようだ。同じものを食べても被曝する量は人によって違う。又考え方で、かなり計算式に違いもある。どの考え方が正しいかはよく分からないために、疑心暗鬼になる。正しい考え方と思われるものがあるなら、どなたか教えてもらいたい。