大豆の土中緑化

      2016/04/05

大豆の栽培は自給生活に不可欠である。納豆、豆腐、味噌、醤油と日本人の食生活を彩っている。発酵食品として、日本人の身体を守ってきた作物である。日本の発酵文化の基本をなして来たと言える作物だ。農の会では、大豆の会が存在して、大豆の自給を行ってきた。お茶の会、田んぼの会、と3部門の一つである。つまり大豆も一人で作るより、みんなで作った方が楽な作物の一つである。楽なと言っても大豆に関しては、そう楽に出来るものではなかった。それでも反収が200キロを超えるようになって、一応のレベルに達したと思っていた。それが何と、その倍の400キロは出来る、上手く行けば600キロにもなるという、伝説の技術が存在した。土中緑化技術と言うものが、あるということは聞いていたが、余りの話で、まさに伝説であって眉唾の話だと思い込んでいた。稲の不耕起農法を提唱されてきた岩澤信夫さんが現代農業の2010年の7月号で書かれていた。

再度2011年7月号の写真ページで紹介された。伝説が現実に成った瞬間である。今年は大豆の会の苗を全量引き受けることにした。今年は7畝の大豆畑なので、250キロは目指そうと考えている。苗数で、2500株と考えている。一株で100グラムの大豆が目標。一つのベットで5条植え。ベット数が10。30センチ置きに植えて、15メートルで50株。ひとつのベットが250株。苗作りのトレーが70本植えで36箱。現在12箱のトレーで土中緑化が進んでいる。この技術に取り組む気持ちになったのは、いかにも農の会的な農法だからだ。人海戦術が必要な手法である。断根、摘心、挿し木。これには手間が必要。後半はむしろ叢生栽培と言う所も、農の会的で良さそうである。草があった方が病虫害の防除に成るという考えのようだ。花の咲く時期に、水と追肥が必要と言うことで、これを忘れてはならない。苗を植える時に倒して植えるというのも面白い。

農業技術はやってみなければわからない。土壌も違うし、気候も違う。ともかくやってみる。と言いつつ、思いついて一年が経過してしまった。今年こそと思い早速一回目の実験をしている。9日に「断根、摘心、挿し木」を行う。1回目の作業では、苗箱70本植えで30分くらいかかったから。10人でやると。一人、4トレーで2時間と言う所に成る。土の準備などを入れて、9時から午前中の作業となりそうである。問題は、9日に土中緑化の終わったちょうどよい苗を準備できるかである。共同作業はタイミングを合わせるのが案外難しい。3日に12トレーをやった。4日にも何枚かやるつもりだ。梅雨時の作業となるから成長具合を見ながらで、最悪9日の方をづらさなければならない。

農の会の開発した、田んぼの畦を模した、高畝方式は周囲が田んぼで冠水するところから始まった。花時に水が来ることで収量が増えることが分かった。大豆は窒素分を与えると、葉ばかり茂ることに成ると思い込んでいた。その時に、窒素分の追肥という発想は無かった。今年はこの技術を習得したい。うまく行くことが分かれば、田んぼの畦に苗を植えるという方式で、結構大豆が採れるはずだ。100メートルの畔があれば、30キロの大豆が採れることに成る。5畝程度の田んぼがあれば、裏作で小麦を作る。お米が200キロ。小麦も150キロ。大豆30キロ。これで基本的な食料は自給できることに成る。食糧不足の時代は必ず来る。その前に、自給技術として大豆の土中緑化技術を取り入れなければならない。

昨日の自給作業:コロガシ3時間 大豆の種まき1時間 累計時間:10時間

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