小田原市会議員選挙
神奈川県知事選挙と県議会議員選挙が終わった。大震災のさなか不安の渦中での選挙であった。民主党系議員の大敗傾向がはっきりとでた。小田原市では市議員選挙が近付いている。暮らしと直結する一番大切な選挙である。月曜日の早朝小田原駅で、ビラまきを1時間30分行った。3人に一人くらいが取ってくれるほど、はけが良かった。「立候補予定者のアンケート結果が載っています。」号外風に叫んで配った。市民は立候補予定者の言葉に少し反応を持ってくれる。この状況を何とかしてくれないかという、「思い」が鬱積しているのではないか。小田原市の投票率は43%にすぎない。政治への期待というものが、失われているという気もする。民主党に変わってみたものの、自民党以上にひどい状態である。この大災害時に管首相というのも運がない。申し訳ないが大震災にしがみついて、政権の延命を図っているかのようだ。この一ヶ月のていたらくは目をそむけたくなる。民主党を支持したお隣の二宮町の神奈川ネットの村田県議が落選したことは、市民運動にとって正しい分析が必要である。
小田原では市会議員選挙が近づく。この機会に大変革を期待したい。政策の選挙になって欲しい。各議員は明るい小田原を作りますではなく、自分の明確な政策を掲げて欲しい。その為に、市会議員立候補予定者に対して、アンケートを行った。その内容は当たり障りのない、議会改革に関する無難なものに限定である。答えにくいような、「原発はどうか。とかTPP加盟をどう考えるか。平和憲法9条をどう考えるか。」こういう私が聞いてみたい内容は、残念ながら入っていない。これほど無難なアンケートに対しても、自分の考えを述べようとしない、不思議な候補者を以下に列挙する。候補者40名中17名が答えていない。鈴木美伸、大村学、横田八郎、小松久信、三廻部周雄、杉山 三郎、俵鋼太郎、志澤清、堀村逸郎、大野眞一、細田常夫、井原義雄、(ここまでが現職議員である。)神永四郎、澤地義則、鈴木紀雄、本杉芳和、笠原豪人(新人候補者)このうち何人の議員が落選するのか、注目してみたい。市民から質問があっても答えない、選挙立候補者というのは、どういう神経をしているのか。何を目的に市会議員になろうというのか。政策選挙を望んでいないことだけは良く分かる。
驚くべきは新人候補者13名のうち、5名が答えていないことである。新人候補者は本来なら、あらゆる場面で自分の考えを伝えようとするものと考えていた。所が、小田原では自分の考えを述べたら落選すると、物言えば唇寒し。というのが選挙の常識なのだそうだ。いまだ、地縁血縁選挙であるからだろう。何でもあいまいにしながら、関係者のお願いごとに対応するのが、議員の役割である。ある議員にかかわりの深い件でお願いをしたことがある。はっきりと「それで、俺に何の得があるのか。」こう答えた。率直なものである。これがかなりの市会議員の実像である。すでに、地縁血縁の地盤を固めての新人立候補ということなのか、市民に質問されるということ自体が、市会議員俺様意識において、許しがたいことになっているような気までする。
我が家のポストにある候補者のビラが入っていた。ある候補者からは手紙が来た。アンケートに答えない現職議員である。さすがにどうしようもない内容であった。良く恥ずかしくもなくこんなビラを配れるものだと驚きである。根拠のない手柄話、自慢話である。これではアンケートに答える能力が無かったと考えた方がいい。しかし、残念ながらこういう議員しか小田原市民が持てないということは、小田原市民自身の問題である。前回も50%を切る投票率である。市会議員などどうでもいいと諦めてしまったのかもしれない。一人ひとりがどうでもいいと思ってみないようにして来た間に、市議会議員は市民からのアンケートにすら答えない、横暴な状態になっているのだ。なにしろ、議員個々人の賛否の公表すら拒絶する珍しい議会だ。化石的議会である。小田原市民の個々の素晴らしさからして、活発な市民活動からして、まったく不似合いな状況である。今回は選挙に行って欲しい。政策で選んで欲しい。