果樹の剪定
ジョイファームの鳥居さんから剪定の基本を教えていただいた。梅を中心としてプラム等、落葉果樹の剪定ということだった。木の持つエネルギーの流れに従う剪定ということだった。枝先を切ることで、そこに水が噴き出る出口で力が溜まってゆくイメージ。木全体を水道管のように見たてて、力を発揮させたいところを切る。先を詰めないところは、力の刺激を受けないから、衰える。もう一つの観点として、芽の方向性の重要性。枝の下側の芽を残すと強い枝が張る。水の工程と同じで、シュートの切り口の高さで、強める枝が選択できる。切るということには根元で切り落とす場合は、樹皮が巻き込むようにきれいに切り、上部で切る場合は、その太さの枝が再生されてくる場合もある。4本にも分かれる場合もある。そして、まっすぐと広がるように枝を選んで行く。常緑果樹は基本的に剪定は最小限。光を通す程度。常緑は今回なし。
上の段の畑は7畝に果樹が20本ほど植えられている。枇杷の木が9本ある。10本植えたのだが、1本が枯れてしまった。大風の時に10本すべてが倒された。幸い倒されたので、植え直して生き延びたのだが、1本はひどくやられて立ち直らなかった。残る9本のうち一番奥の竹やぶに接している樹は、草刈りの時に半分切られてしまって、やや衰えぎみである。8本は良く実がついて今年は収穫がありそうである。少し暖かくなったら、摘果をしてやろう。イチジクが3本あるが、虫が入ってしまいもう駄目そうだ。ブルーベリーが2本。ネーブルが2本。柿も2本。栗も2本。梨が2本に。杏子が2本。が残っている。どれも今年収穫が始まる位の状態である。剪定というものはしたことが無かった。竹やぶだったところを切り払って、すぐ植えた。分からないままただ植えてある。教わった剪定を実践してみる。
果樹園の経過を思い返すと、竹藪を切り払ったのが、2005年になる。2006年の冬から片付けが進んで、2007年末には一応現在のの形が整った。今年で竹藪を片づけてから数えると、6年目のことに成る。2012年を果樹園の完成と考えていたので、この秋から果樹園らしくなっている予定である。一応、計画通りに進んでいる。今年は、湘南ゴールドを3本植える予定である。みかんは3本奥の養鶏場にあるのだが、収穫の時期をずらせるということで、植えてみたい。果樹園の地面は鶏の緑餌畑にもなっている。今はカラシナが一面に出ているが、早く芽が出たものが虫の為に全滅して、二度目の発芽なので遅れている。それでも春になれば、黄色い海に果樹が埋もれることに成る。そういうやり方が果樹にとって良かったのかどうかは分からないが、土壌はだんだんに良くなっていることは確かである。それでもまだ竹が出てくる。土壌が変わるというのは、最低でも5年はかかるということだ。徐々に手に負えないおかしな雑草が減ってきている。
剪定である。今回教えていただいて全く誤解していたことがあった。強い枝を切るということでさらに強めてしまうという辺りだ。木の力の方向のとらえ方が間違っていた。この点では初めて目が開かれた気がした。やっと剪定ということをやってみたいものだと思った。切るべき枝が中心の木であり、可哀そうで切れないと言われていた。このあたりに木に対する愛情の深さを感じた。愛情があるから切ってあげられるような剪定。こんな感じは初めてだった。合理性だけで木を切り、収量の算段だけを考えるようで、剪定が厭だったのだ。木が元気さを増してゆく剪定。