潘基文国連事務総長
「私は世界平和のため、広島に参りました。」日本語でこのように言われた。ニュースで流れるものを聴いていても、平和への強い情熱が伝わってきた。潘基文国連事務総長が広島の平和記念式典で、平和の願いを込めて素晴らしい挨拶をされた。世界は変われるのかもしれない。平和の道へ歩き始める事が出来るのかもしれない。そう云う思いが励まされる気持ちになった。全文が読売新聞に掲載されているので、飛べるようにさせてもらう。『 皆さんは力を合わせ、広島を平和の「震源地」としてきました。』平和の震源地に広島をしてゆく。そうしなければ本当にいけないと思う。世界は65年の間、戦火は絶えることなく続いている。日本本土は幸いにも、戦火から離れて暮らすことが出来たが、世界で繰り返される殺戮に、日本がかかわりが無いとは言えない。
広島の平和式典には、オバマ大統領の指示によって、アメリカルース大使は式典に参列し、「未来の世代のために、私たちは核兵器のない世界の実現を目指し、今後も協力していかなければならない」とのコメントを発表した。アメリカという原爆投下の当事者が、正式に参加したということは大きな出来事である。世界は何も変わらないように見えても、いくらかづつは平和にむかう胎動が起きている。オバマ大統領自身、近いうちに広島の原爆記念公園に参拝する可能性も高まった。誰の心にも、平和への思いはある。力以外信じられないアメリカという国の中ににも、変わろうとする思いはある。こうした思いがある以上、平和への道は閉ざされている訳ではない。海外の代表は、74か国。核保有国では、米英仏のほか、ロシアとパキスタンも代表が出席した。
被爆者が震源地となり、世界平和への道筋を見つける。核廃絶を行う。広島長崎の努力が世界につながリ始めている今、日本が取るべき道を広島秋葉市長は明確に、言われた。「核廃絶の絶好の機会」が訪れている。日本政府には非核三原則の法制化や「核の傘」からの離脱を求めた。平和への道が明確に示されている。日本が核の傘から離れたからと言って、危険度の増加も、安全保障の確保も、何も変わることはない。平和への道は、ここから始まる。アメリカの戦略をみると、日本と中国の相打ちを願っている節がある。共倒れがアメリカの戦略のように見える。アメリカの核の傘を離脱することの方が、安全保障の確保が出来るのかもしれない。世界の情勢は、中国・北朝鮮が核保有することで、大きく動いている。アメリカ一辺倒である危険を、武力に頼る平和が、崩れ始めていることを自覚しなければならない。
NHKでは8時15分の投下に合わせて、式典を中継していた。ところが、突然中継が中断した。おかしな時間から、「ゲゲゲの女房」が始まってしまった。いよいよ、潘基文国連事務総長の挨拶かと楽しみにしていたところである。平和を願い、ニューブリテン島での戦争地獄体験を妖怪漫画として描いた、水木しげる氏はどれほど嘆いたことだろう。潘氏の情熱のある挨拶を中継する価値が、よめないNHKに失望する。テレビの同時性としての価値は、こういう時にこそ発揮される。この大切さを認識できないようでは、公共放送を自任し、報道を作り上げるものとして失格である。これは、この式典を演出した、広島市のミスでもある。管氏の挨拶はいらない。後回しにすればいいのだ。どうせ凡庸なありきたりの、官僚原稿の棒読みである。その辺は計算すべきだ。
昨日の自給作業:田の草取り3時間 累計時間:11時間