畑の畝の意味
普通の畑というものは平行する10センチほどの高さな土盛りがある。幅は30センチぐらいから、1メートルほどまであるだろうか。これが畑らしい景観を作っている。この畝というものの意味がもう一つわからない。最近はこの土盛りの幅をかなり広げて、ベットというように呼ぶこともある。ベットにしろ、畝にしろ、小高いことに意味があるようで、結局畑の作業場の区割りと考えるて置くしかない。作物を作る場所の間に通路が必要という作業性から来たのが、畝の谷間の方にある通路。作物は、土盛りをしたからいいものもあれば、土溝の中で育てた方がいい場合もある。作物の生理から土を高くする意味はないと考えている。問題は自給の畑では、農家のようにネギを1反も作るなどということはないのだから、頭が整理できるのであれば、基本は平らのままだっていい。長年これでやってきた。結局、場当たり的であり、ひとまず楽をしたいということからである。
問題は境が分からなくなるということである。種をまいたところが実はジャガイモが植えてあったとか。この前こ小かぶを蒔いた上から、ほうれん草を蒔くとか。ばかげた間違いが起こるものである。連作はなるたけ避けた方がいいなどと考えたら、畑はグチャグュチャになる。そこで畑に目印を作り、名前でもつけておけば整理がつく。その目印には幅広のベットがいい。そして溝は比較的深めに、付けておいて、と言って実は私の場合はすぐ消えるぐらい浅いものしか出来ないので、見えなくなって困っているのだが。ともかく、ベットを作った方がいいとだんだん思うように変わってきた。出来ればベットには意味を持たせたい。日当たりの少ない湿気るベット。棚のあるベット。土の一番いいベット。水やりのしやすいベット。草のすくないベット。風の通るベット。乾くベット。一応7本あって、イメージ的に位置決めをしている。一つのベットが2から3メートルぐらいある。適当であるのは、その方が感じがいいからだ。
7番の乾くベットは小石混じりのベットで南端なのに日照が少ない短いベット。この冬は大麦を作った。6番と5番は小麦を作った。4番がジャガイモで、3番が葉物。2番がつるもの。1番がサトイモとトウモロコシなど。3メートル幅に、全体が麦藁が敷かれて、かぼちゃとキュウリが這っている。などという姿はそれだけで豊かな気持ちになる。ベットが大きく、ゆっくり作るという考えがいい。長さは20メートルほどだが、全部を作る場合もあれば、手前だけのこともある。こう改めて書いてみるとやはり、ベットはしっかりつくた方が良さそうだ。涼しくなったら溝を頑張って掘ろう。畑は作りこんでゆくと、連作のほうが栽培にもいいし、間違えが少なくなる。その狭い中でも向いている、作物がある。それで畝によって、高めのところもあり、こういう畝は土の中が酸素欠乏にならない畝である。どうせ山の畑であから、水位が高くなって、畝が必要ということはない。
栽培的にはどうなのだろう。深めの溝に草を落として、そこをたい肥場にすると自給農法の方は書いている。当然溝は広い方がいいだろうし、コンテナの幅30センチはどうしてもいる。ベットも広い方がいい。自給農法に書かれている畝たて法では、一度に高いベットにせず、徐々に土を上げてゆけばいいと書かれている。全くその通りで、一気にやるとせっかくの表土を台無しにする。溝の土が、草と混ざりのいい状態になったところで、土寄せに使うのが最善だろう。私はここに、ソバのぬかなどを蒔く。白い菌が広がる。そのうち、溝が少し黒い土に変わってくる。そうなってから土寄せに使う。鶏小屋の床を入れるのも、ベッの上にも撒くことは撒くが、この溝を中心に入れる。そして、作業に従い、ベットに上げる。夏は暑くて困るが、案外たい肥まきにはいい季節である。
昨日の自給作業:田の草取り2時間 累計時間:10時間