航空路線の廃止
今度、帯広に行くのに飛行機に乗る。先日購入したのだが、往復で2万6千円ぐらいだった。遠くまで行く割に安い。2泊3日で行く。それ以上は家を空けられない。飛行機がなければ、行けない状況である。昔なら、鹿追町というような遠い所で、まさか展覧会をやらせていただくなど思いもよらないことである。今回は、久し振りにというか、今生のわかれというか、ナンシーに居たころ世話になっていて、パリに一緒に出て行ったほど仲の良かった、Uさんが新得町に暮らしているからだ。たぶん、二度と会う機会も無いだろうと思うので、思い切って行くことにした。それで、ネットで航空券を買う事にした。初めてで方法がわからない。今でも本当に買ったのかどうかさえ判らない。搭乗券は飛行場で番号を入れて手に入れるらしい。一度こう言う事に詳しい人に聞けばよかった。そういう不安がある。
全国の県知事が16名雁首を揃えて、JALの路線廃止を取り止めてもらうようにお願いである。訳のわからない話だ。いらない飛行場を税金を使って作ったことが既に無駄。その上に、赤字路線を存続しろとはどういう政治姿勢だろう。愛知県の知事もお願いに上京したらしい。愛知県の飛行機路線など、何故必要なのかがわからない。地方の自立これを考えて欲しい。東京一極集中がさらに進むというのが反対理由らしい。その東京にお願いに来るなど理由にもなっていない。大体民主党に頼んだらしいが、交渉するならJALだろう。いくら出すから続けて欲しいならまだ分かる。人の懐で存続してくれとは迷惑な話だ。何しろ倒産した会社である。税金を使って立て直そうという民間会社だ。既に33路線が廃止された。今年度45路線廃止の計画である。全体の3割から4割が廃止となる。
当たり前の事だろう。生活密着のバス路線ですら、赤字になれば廃止される。小田原だって、バス路線の廃止が進んでいる。田んぼやお茶畑のある坊所にはバスは来なくなった。不便ではあるが仕方が無いことである。静岡や茨城などでは、JALが倒産する最中に新空港の開設である。時代の流れを予測する力がなかったことを反省すべきだ。関西空港すら、巨額の赤字である。先日は伊丹空港と関空に関して、橋下・前原会談があった。あれは一体どういうパホーマンスだったのだろう。新しい脱官僚・政治主導という方法のつもりだろうか。相変わらず、東京にお願いに通う知事の旧態依然の手法と橋下詣でをさせる人気知事。いずれも、まったく根幹がおかしい。将来の日本の交通のあり方を国民的論議にしなければならない。高速道路はどうする。新幹線はどうする。リニアモーターカーはどう位置づける。そして航空路線は要らないのかどうか。何一つ総合的な論議がされていない。
圧力団体や、自動車産業への選挙対策的配慮。建設業を中心とした、労働対策。本来とは違う論理で大規模公共事業が行われてきた。コンクリートから人へ。掛け声だけでは何も変らない。国家予算に表れて来なければ始まらない。民主党の最初の予算編成では、コンクリートからばら撒きへ。少しもスッキリした感じがない。2度目の事業仕分けが始まり、ここだけは確かに溜飲を下げる。批判力はあるが創造力はない、らしい。モノを作り出すと言う事は、ともかく時間がかかるし大変な力量が必要である。絵を描くことと鑑賞する事では、まるで違う。作物を作るのと食べて感想を言うのでは全く違う。日本の交通網をどうするか。たぶん昔はこう言う事を、密室でそれなりに能力がある人達が、勝手に進めてきた。それが先見性があった時は、効率的であった。しかし、それが利益誘導だけとなり、日本が沈没になった。