リスク処理

   

トヨタも小沢幹事長も朝青龍も東京地検も、リスク対応をどのように考えているのだろう。それぞれに説明責任というものがある。これが不充分である。と言われている。トヨタで起きた事は、あの巨大企業を揺るがしかねない、失敗になるのかもしれない。凋落しかかったアメリカ産業界の陰謀ではないか。こう言う事を言う人が居た。朝青龍引退に対する、モンゴルの市民インタービューと似たような反応である。強すぎるから、罠にはまった。トヨタのプリウスがトヨタの浮沈をかけて、快進撃を始めた。好事魔多し。次々に欠陥騒動である。アメリカ運輸委員長ラフード氏は危険だから乗らないように、と言うような信じがたい発言をタイミングよく行った。プリウスのブレーキがリコールに値するかどうかではない。起こるべくして起きた事と思わなくてはならない。それに対しての準備があったのかどうか。昨日になって社長が謝罪会見をした。

社長登場が遅いと言う声もある。この巨大企業であって当然リスク管理担当も存在するはずなのに、朝青龍と同じレベルに、世論対応を失敗する。最初の77件だかあったブレーキに対する、利用者の指摘を甘く見た所に、問題が始まる。アメリカ政府は、横綱審議委員のように、トヨタの動向に注目しているに違いない。曖昧にごまかして、すり抜けようというのが甘い。小沢対地検の両者痛み訳のような結果は、どこで話が付いたのだろう。これがリスク管理成功例なのか。いつも政治家はこういう解決をしてきた。これで済ませていいわけがない。東京地検のやり方を良く分析する必要がある。ゼネコンの家宅捜査を行っている。これで証拠がつかめると考えたとしたら、実に甘い。田中角栄、金丸信の側近として、小沢氏は充分学んでいるはずである。お金に対して潔癖であるか。あるいは絶対にばれない方法を選んでいる。

怪しい贈収賄事件の20件の内1件しか、捜査に入れない。100件に1件という説もあると元検察氏が言われていた。立件がそれほど難しいと言う事である。利権が絡む所には必ず、贈収賄がある。歴史的にも、世界的にも、必ずあると考えたほうがいい。水清くして魚住まず、とまで言われる。社会の潤滑油的な解釈すらある。日本が特にひどいとも思わないが、日本で大きなお金が動く所に、必ず、こうした贈収賄的な要素が絡むと言ってもいい。それを避けて通ることがむしろリスク管理であろう。貰ったものを送り返して、顰蹙を買う。こう言う事も再三ある。そういう体験の積み重ねが、無難にやるには、「長いものには巻かれろ。」的社会が形成される。人間はそう簡単には変われない。倫理論で攻めても何も変わらない。

自分だけ上手くやりたくても、上手くできない仕組みを作るしかない。朝青龍に懲りて、新弟子の教育を云々する向きがある。伝習所の所長に貴乃花が就任したから尚更である。貴乃花部屋で新弟子が育たないのは、理由はある。貴乃花は改革を言うが古いタイプの相撲一家の出である。トヨタの社長が創業者の血筋と言うところが、既に危うさを感じる。小沢氏も世襲。日本人の勢いを失い始めた証拠のようで、寂しい。東京地検が20の怪しい中の1つとして選んだ。小沢氏に対しては西松事件、住宅地購入事件と、連敗である。連敗承知で何故取り上げたか。多くの人が陰謀説を想像で唱えている。地検が間違うのは、足利事件で見えたとおりである。焦って点数を稼ごうとしたのか。凋落自民党の再生計画か。全てにリスク管理の問題である。地検のやり方のどこが間違っていたのか。ここは充分に調査すべきだ。小沢氏の国会招致より重要である。

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