初夢

   

夢見る還暦少年ではありますが、寝てみる夢というものは久しく見ていない。見ているのかもしれないが、耄碌して、朝にはすっかり忘れている。ことしの寝ぼけて見る初夢は、フラワーガーデンの温泉施設化である。フラワーガーデンにはトロピカルドームがある。入場料は200円。入場者は少ない。感じとして一時間2,3人。一日50人が日曜日。と思われる。寒く成ると写生に行く。光のまわり具合がなかなか面白い。温室内の乱反射の具合が独特で面白い。寒い時期に寒くないというのが何より良い。しかし、絵を描いていて邪魔にならない程度しか、人は来ない。管理はとても良く出来ていて、ボランティアの管理サークルの人達も協力もある。年間を通して、様々な植物に関連する展示会が企画されている。寒い時期には洋ラン展なども開かれる。収入が261万円。支出は7100万円。計算が色々書いてはあるが、内容についてはそれ以上は読み取れない。フラワーガーデン入場者数は公称約10万人。

事業仕分けでは指定管理者制度に移行すべきと査定された。フラワーガーデンの目的は『花と緑の生活文化の創造』をメインテーマに「豊かなライフスタイルを築く“楽しい花園”づくり」となっている。悪いわけではないが、充分実現されているとはいえないだろう。問題は主題が一般的過ぎて、小田原らしい伝統を踏まえたテーマとなっていない所ではなかろうか。ここで言う生活文化とはなにか。当然小田原の生活文化でなければならないはずである。何故、トロピカルドームでなければならないの。税金を使って施設を作る。国や県の補助金があったに違いない。今作っている諏訪の原公園もそうだ。莫大な費用が投じられ里地里山環境の破壊が行われてしまった。その結果、管理運営費が毎年、莫大にかかる事になる。公園が悪いわけではない。トロピカルドームが悪いわけではない。管理運営費が捻出できない。花と緑の生活文化の創造はそうした施設が無くても出来る。

同じ諏訪の原にはざる菊園がある。一軒の家が庭を開放して、ざる菊の展示を行う。毎年立ち寄らせていただくが見事である。まさに花と緑の生活文化ではないか。諏訪の原にはいくつもの植木屋さんの圃場がある。お願いすると、見せていただける。樹木の名表示などもある。辺りを散策する人達の数は、フラワーガーデン以上である。点在する、古墳のを訪ねる。鬱蒼とした鎮守の森があった。総生寺さんの庭もかなかである。野菜畑があり、棚田がある。そこに則した住居がある。「豊かなライフスタイルの創造」とは、そう言う事ではないだろうか。フラワーガーデンと諏訪の原県立公園とを連携して、小田原の生活文化をきちっと抑える必要がある。その上で、トロピカルドームや、巨大都市公園を、どのように位置づけ直すか。

初夢は指宿の大温室風呂である。小田原健康ランドである。フラワーガーデンに突如温泉が湧き出したそうです。これを利用して、小田原市民の憩える場所を作ることになります。24時間使える会議室。小田原評定を風呂につかりながら延々とやります。今日のテーマはエンゼルスで松井選手は活躍するか。熱帯フルーツの食べ放題。ハーブガーデンのハーブを利用した、ハーブ風呂。茶室では地元のお茶が振舞われる。炬燵があって、小田原みかん。汗をかいたら、小田原キューイのジェラートがいいか、夏かんゼリーがいいか。放し飼いのヤギ乳のアイスもいける。梅園で摘み取った、梅酒の3年もの。地元のどぶろくの持ち込みもOK。つまみは笹鶏燻製。久野川の固有種の山女も今は採れすぎて、炭火焼で食べ放題。食事は舟原や欠ノ上の棚田米を、久野川のカマド石で作ったかまどで炊く、炊きたてご飯。季節の竹の子ご飯に、峯自然園のキノコご飯。タケチップ堆肥を使った酵素風呂もほしい。夢は限りなく広がってゆく。

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