小田原市事業仕分けの結果

   

有機農業推進法に基づく、モデルタウン事業は国の事業仕分けで廃止となった。小田原市の事業仕分けにおいて、かかわりのある事業のいくつかが廃止、民間、指定管理者制度、と判断された。「農業祭り」「青果市場運営管理事業」「御幸が浜プール」「動物園管理事業」「塔の峰青少年の家」「石垣山大茶会」以上廃止「フラワーガーデン」などである。仕分けされた80に事業のうち、廃止や民間が行うが28事業である。「農業祭り」には先日有機農業協議会で出店したので、早速アンケートのようなものが、理事会で行われた。農業祭りは必要ではあるが、参加団体の意志が見えない。この祭りが、農業者と市民の交流の場になるのか。あるいは農業者同志の交流か。小田原の農産物の紹介に成るのか。販売の場に成るのか。何が目的に行われているのかが、参加していながら見えなかった。今までは農政課が運営の全てを行ってきた祭りである。行政に言われるから仕方なく参加する。こんな空気が感じられた。

青果市場の市の職員は、段ボール箱を売ってくれないかとお願いにいったら、「無断立ち入り禁止と書いてあるだろう。何で入ってきた。」一方的に、最初から怒って話を聞こうとしない。市の職員がやるとこんな場合がある。青少年の家は担当部署に結果について伺いに行った。仕分けの結果に対して、あまり気にしている様子はなかった。何も変わらない。当面このまま続ける。例えば利用者は「青少年団体、会社・工場・商店などの勤労青少年、青年学級生、学校の生徒あるいは学生等で責任者が引率している団体 。青少年の指導者で研修を目的とした団体。 その他、小田原市教育委員会が適当と認めた団体。 」このように限定している。これでは利用者が少ない訳である。佐々木議員はこれを直した方がいいと、市議会の質問で言われていた。これについては1年も前から、言ってきたことだが、変えようとしない。こういう点が民間運営と違う。

市行政が行うべき事。市民が行うべき事。これを整理するのが事業仕分けであろう。あしがら農の会のNPO法人化は小田原市の要請を踏まえたものであった。市が国に申請し行った特区制度にはじまる、NPO法人の農地利用事業。その後、形を変えながら、今に到っている。この事業では行政は何を行い、市民は何を行うべきか。この背景が整理されていない。このような、事業として予算に表れてはいないが、市の職員が担当している事は多いい。里地里山事業においては、市と県の職員が事務的任務の一切を引き受けてくれている。担当職員の時間外の善意に支えられている。それはありがたいことではあるが、いつまでもそのままでいい形とは言えない。有機農業協議会も同じである。市行政が行うべき事は、市が行うことが最善である事に限定すべきであろう。予算の扱い、公的契約の作成、等であろうか。職員数も減っているし、さらに減らしてゆかなければならない状況である。

ここで指定管理者制度というものが重要になる。市民活動サポートセンターは指定管理者制度で、とても使いやすくなった。市が管理していた時代、随分苦労したので、隔世の感がある。一体指定管理者制度は、健全なものとなっているのだろうか。今年も小田原市の公的施設が4つだか5つが、指定管理者制度で民間委託される。どのような流れで、公募される施設が決まり、どう指定管理者選定され、又今後どのような見直しがあるのか。このようなところが、見えない。細部までは分からないが、市が直接行うと、高額な職員の給与がかかる。これが、民間なら半分なり、3分の1の節約になる。高額な給与の人間にはそれに相応しい仕事をしてもらう必要がある。創意工夫し、新たな事業を創設するような役割である。その意味で、指定管理者制度を誰にでもわかりやすい、丸見えなものにする必要がある。

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