外国人選手と力士

   

アメリカ大リーグで活躍中のイチロー選手。8年連続200本の記録を作った。年間ヒット数ではすでに262本と言う記録を作っている。始めて日本人で大リーガーと並んだことが記録からわかる。野球と言うスポーツが開国と同時に日本に渡ってきて、136年。戦後プロ野球がアメリカそのものとして、隆盛を極める。アメリカ式民主主義と野球は切っても切れない、物だと考えている。今やヨーロッパ的なサッカーの方が若者には、人気のようだから、ヨーロッパ的な個人主義の方が曳き付けると言う事なのだろう。野球は送りバントとか、外野飛球とか、スポーツらしからぬ、犠打とよばれる作戦がある。全体と個人の関係が、独特のスポーツだと思う。実に、ルールが複雑で審判が居なければ、遊びでもやりにくいほどだ。機械化した方がストライク判定など、正確と言う事は判っているのに、それはしないというあたりも、審判の存在の意味を重視するアメリカ精神が反映する。

大相撲では現在外国人力士の問題が、混乱を極めている。ロシア人力士が3人、大麻を吸ったと言う事で除名された。横綱がモンゴル人の2人だけとなっている。モンゴルの力士は強い。何人幕内に居るのか、急には思い出せないくらい居る。過去43人だそうだ。高見山が初めて大関になった。その頃、ドンドン外国人力士を呼び寄せる部屋が増えた。そこで、一部屋1人という制限が出来た。横綱三重の海が武蔵川理事長になって、立会いの厳格化を命じた。モンゴル相撲には立ち合いがないという事と関係があるのかどうか。朝青龍はすっかり立会いがおかしくなり、既に4敗してしまった。モンゴルでも相撲は神事のはずだが。たぶんロシア人と成ると、神事などといったところで、スポーツを神にささげるという感覚がないような気がするが、本来何処の国のスポーツもそういう要素はあったのだろう。

国際化で先に行ったのは、囲碁界だ。囲碁は中国から学んだ。8世紀には文化として、日本に定着した。その後はむしろ日本でこそ隆盛で、平安期には既に技量的に凌いだと言う話もある。その後江戸時代に日本で洗練する。40年ほど前から、徐々に立場は逆転し、日本は強い訳ではない。現在は55カ国に広がり、中国、韓国、台湾、日本にプロが存在する。日本囲碁界にも、外国人棋士が多数存在する。国際大会で日本代表が、外国人と言う事が普通と成っている。ここまで平穏に進んだかと言えば、そうでもない。日本棋院の外国人プロ棋士が犯罪を犯し、海外逃亡したような事件も起きた。外国人棋士が強く、日本の碁界を支えていると言う意味では、大相撲と同様である。日本棋院もファーンの数と質が変わり、財政的問題をかかる。加藤正夫氏は現役棋士ながら、理事長となり、囲碁界の改革を進める途上、57歳、志半ばにして絶命する。ただし、いち早く外部理事を迎え、経営再建は方向付けられる。

プロスポーツと言う人気稼業で、外国人がどう存在できるか。これは大事なことだが、力道山が朝鮮出身を明かさなかったように、猪木がブラジル移民と言う事でデビューしたように、日本では実に難しい。外国人慣れしていない、島国と言う事で止む得ないところはあるのだろう。大相撲が受け入れ方を間違い。力士に育てることが出来なかった。教育と言う事が言われているが、そう簡単な事ではない。各部屋の親方に、その能力がないなら、相撲界全体でさらに強力な、教育制度を作らなければダメだろう。昨日の幕内後半の勝負審判は厳格だった。実に気持ちが良かった。当然の事で、理事の審判部長放駒親方元大関の怪傑だった。審判部長にどの審判も従い、同一ルールで行われうよう努力して欲しい。朝青龍が「待ったかと思った」とコメントしたらしいが、朝青龍の立会いの感覚がいかにも崩れている。

昨日の自給農作業:草刈1時間 累計時間:23時間

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