大豆の会、定植

      2016/04/05

昨日の大豆の定植は、65名(大人49+子供16)が集まった。1反ほどの畑に、一杯に広がった。大豆の1反、10アール当たりの収量の全国平均は166キロである。価格は60キロ1万円前後が農協の買い付け価格。補助金の額は60キロ当たり7990円。併せて、補助金がある農家は1キロ300円が手取りのようだ。一般的に売られている国産大豆価格は1キロ1000円程度まで色々ある。ここに見える価格だけでは、小麦の場合と同じことで、生産者が続けて作って行ける値段はどこにあるのか。ほとんど見えてこない。大豆の会では味噌作りをすることが主で、大豆の生産をしている。昨年はわずかに、納豆、あるいは醤油を試作してみた。自分たちが作って味噌、醤油にするとすれば、当然安いものになる。働く経費を考えないのだから、当然の事なのだが。この仕組みをもう少し考えてみたい。大豆の場合、畝上げ、苗作り、草刈、定植、草刈、収穫、選別。これが大体の作業だ。7回の作業になる。大体に1回2、3時間程度の作業になっている。

14時間から、20時間の作業時間。これで、4キロ程度の大豆になる。50軒として、200キロの収量があったとしてだ。今までのところ、作業に出れない人が、大豆購入と言う事で、地代などの経費を負担している。作業にたくさん出る人は、無料で大豆がもらえる。作業を労働と考えてしまえば、割に合わない仕事だろう。農家的な人は、自分で独自に作った方がいいという事になる。しかし、私のような自給的な者が、ひとりで大豆を作れるかというと、これが大変なのだ。草取りや、水分不足、茂りすぎ、肥料不足、作業が遅れたりして、大豆は作りにくい。自給的なものにとって、お米、小麦、大豆、お茶、こうしたものを1人で作るのは、案外に大変なのだ。みんなで作業するとは、様々な協力によって、出来あがっている。遊びに着た、大いに喜んで騒いでいる子ども達も、仕事の手助けに、励みになっている。

みんなでやればそれだけではない。あれこれ積み重ねてきたノウハウがある。田んぼでやるというのも、大きな要素だった。畦豆ならよい出来に成る。それなら、田んぼに畦をたくさん作り、栽培したらどうだろう。そう言う事になった。これが意外な解決だった。もうひとつが苗づくり。種100粒とセルトレーを配り、7月10日に一斉に蒔いて貰う。これは、種蒔きを誰にでも体験して欲しいと言う事から始まった。味噌作りの全てを自分のものにして欲しい、という気持ちだ。これが好評で、今年は48軒で蒔くことになった。畝を立てるという作業がある。これも昨年は手でやった。しかし、今年は機械でやった。だいぶ楽になった。同じく収穫の作業や、選別も以前は随分苦労していた事だが。去年は専用の機械でやれたら、ビックリするほど楽になった。機械化したほうがいいこと。人数が居るのだから、人海戦術がいい場合とがある。

メイン行事の味噌作りは小宮農園を借りて、一大イベントとして行う。これも小宮農園だからこそ出来る、素晴しい活動になっている。今の冬には、小宮農園に味噌をしまう、穴倉作りをお願いしている。味噌の保存も家庭では限界がある。マンションでは、発酵には不向き。これがまとめて置けれる場所が出来れば、いい味噌になるし、参加者の巾も増える。小宮農園にとっても、縄文の展開の大きな要素になる。小宮農園の冬場の事業になるかもしれない。醤油まで行けば、当然樽を置く場所が居るだろう。これも穴倉があっての事だ。今年の冬には穴倉作りを敢行する。大豆の会は進むほどに穴倉のように奥が深い。掘り下げれば、くらしを楽しくする事がどんどん発見できる。他所の地域の人がうらやむような、素晴しいあしがらの暮らしにつながっている。植えつけた今年の苗が、無事収穫まで行くように、祈っている。

昨日の自給作業大豆の定植3時間 累計時間:19時間

 - あしがら農の会, 大豆, 農法(大豆)