若林正俊農相兼環境相

   

今回思わぬことで、農林水産大臣が環境大臣と兼務になった。神奈川県ではそもそもこの二つは、合併している。行政の簡素化の方向で統合された。その頃から、農家に対する。県の農総研の対応は悪くなった。質問をしても対応しないことになった。それはともかく、農業が環境問題とリンクしているというのは、悪い事ではない。実態は神奈川県環境農政部内が、分野別になっていて、一体の利点が出ていない。若林大臣は1ヶ月足らずの兼任と言う事らしいが、それでも農政にとっては重要な場面に差し掛かっているので、しっかりとお願いしたい。若林正俊農相兼環境相は3日、農相就任後初めての記者会見で、品目横断的経営安定対策の対象者の要件について「基本は変えることはない」と述べ、経営規模などの基本的な要件は緩和しない方針を明らかにした。

民主党の戸別所得補償制度について農相は、「昨年(の通常国会に民主党から)出された法案を前提にすれば、政府・与党として容認できない」こんな考えで民主党に対応するらしい。民主党は秋の国会には民主党案として、例のばら撒き1兆円といわれた。「戸別所得補償制度法案」を提出する。自民党が認めがたいのは当然だが、地方の農家にしてみれば、自民党の切捨てといわれた「品目横断的経営安定対策」より良いというのが、参院選の結果だ。もし、自民党が態度を変えないというなら、次の選挙で衆議院はどうなるかの心配はないのだろうか。それはあり難いようなものだが。第2の農地改革といわれる、日本農業の分岐点に立ちながら、明確な方向が出ないというのでは、農家が困るのはともかく。日本の食糧はどう確保すると考えればいいのだろう。

品目横断的経営安定対策に対応した、今年の稲作面積は26%だそうだ。4分の1の面積が、と言っても農家数から言えば、たぶん1割未満だろう。これでも農水は目標は達成したとしている。低い志ともいえるが、自ら困難なことと考えているからだろう。補充金がもらえるにしても参加しなかった。あるいは参加できなかった。大多数の農家が、もらえる農家に対して、面白くないのは当然だ。同じ稲作をしていて、もらえる農家があれば、実際に秋以降お金が動き出せば、いよいよ不満が募るだろう。入りたくても入れない、集落営農にしたくても出来ない。そういう方は止めてください。それが日本の農家の面積で、言えば4分の3なのだ。これが切捨てといわれて、自分たちの事だと自覚した、農家の数だ。

戸別補償制度の、実態というのはやはり見えない。販売農家が対象。私も販売しているし、税務申告もしている。どうしたら、補償がもらえるのか。どうも価格差がもらえるらしい。一個55円で販売しているが、これが20円の卵の為に、売れない分の35円がもらえるらしい。それなら、200円で売らないとならない。本来業としてなら、そのくらいの価格をつけなくてはならない原価だ。55円は仕方なく売れる価格にしてきたのだ。たぶん誰だってそうして、無理をしながら何とかしている。食べる人の事も考えてのぎりぎりの価格だ。価格というのはそうやって決まるのだろう。私のようにもうそろそろ止める者の事はどうでもいいにしても、これから始める者が、安心して農業分野に入れる制度として、提案してもらいたい。就業先として、可能性がある分野として見える。この視点が大切だ。

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