被爆国に55の原発
BBCのニュースで、唯一の被爆国の日本に、55も原発があることが理解できないと、イギリス人の市民の意見を報道していた。日本人の私は恥ずかしいばかりだ。経済競争原理だけを優先してきたと言う事だろう。フランスでは80%と言う原発依存だ。何と、パリ市民はフランス人は技術レベルが高いから、日本のような不安はない、こう言いきった。30年以上も経つが、その頃のフランス人はとても原発を任せられるような、技術管理能力は感じはなかった。要領は悪いし、配慮が足りないし、気が付かない。車の修理などいい加減で、適当と言う感じがした。それが、堂々とフランス人は原発の管理をしっかり出来るから、日本人のようなことはない。こう言いきった。どうした日本人。芸術のフランス人にそんなこととを言われているのだ。
政府はIAEAの柏崎刈羽原発調査「余裕がない」と断ったそうだ。北朝鮮だって、査察させた。本当の所は見せられないような状況かもしれない。余裕がないというのは、一体何の余裕がないのか。まさか選挙でと言う事じゃないだろう。IAEAは自力で原発事故に対応できない場合に支援する「原子力事故援助条約」に基づいて、調査団を送る考えを日本側に示していた。世界は本気で心配しているのだ。地震の巣のような日本列島に、原発が本当に安全に稼動できるか不安なのだ。想定外の地震が起きた今回のような場合、どんなことが起きるのか状況を査察したいのだ。場合によっては停止を命じたいのだ。日本政府には世界からの目に自覚がない。どんなに冷ややかに見られているか。どんなに不安視されているか。経済だけの国と見られているのだ。利益を上げるためには何をやるかわかりゃしないと、見られている。
24時間消火体制の原発はゼロ 化学消防車も大半未整備。専従の消火要員が24時間配置されている原発は1カ所もないことが20日、経済産業省への報告で分かった。出火から鎮火まで約2時間かかった柏崎刈羽原発と同様、10社のうち7社は化学物質による火災に対応する化学消防車を配備していないことも判明。原発は設計段階から、地震に対して、完全な対策をしている。だから、地震で壊れるなどありえない。だから消防体制などいらない。こんな風に思い込んでいたらしい。マニュアル世代が、原発を運転している。東海村などで、プロジェクトXのように、先駆者として原発を基本から立ち上げた世代は、もう退職したのだ。機械は壊れる物だと言う自覚が、ない。燃えている火事に対し、誰も消火しようと言う人影がない。たぶん、消化ボタンでも押して消そうとしていた。「消火なんて言われていないしー、マニュアルがないしー、担当じゃないからぁー。」
日本は世界で唯一の原子爆弾が投下された国だ。その悲惨な状況は身に染みてきたはずだ。私の身内では母の叔父に、桑原福保という絵描きが居たが、その人は広島の原爆投下直後の救援に、軍人として当ったそうだ。甲府の城山の方にあったアトリエで、その時の話を聞かせてもらったことがある。2次被爆の影響と思われる、あれこれがあり、癌でなくなった。多くの日本人がそうした、被爆の被害の話を身近で聞いてきたと思う。日本がいつまでも原子力に依存しているのでは、恥ずかしいじゃないか。被爆国日本だからこそ、原子力に頼らないエネルギー政策に転換してもいいだろう。大きな事故にならない前に、いや、事故があろうがなかろうが、循環できる自然エネルギー開発は、日本こそ取り組むべき課題だろう。