食品表示110番

   

ミートホープの事件で、初めて知ったのが、農水省にある食品表示110番という存在。これは消費・安全局表示企画課というところが管轄しているようだ。ここに毎月1000件を越える情報が寄せられる。その内容の事例も載せられているが、これが又、「どこそのスーパーのお米を買ったが、魚沼産のコシヒカリ新米と書いてあったが、食べて見たら、まずくてどう考えても古米のようだ。」と言うような苦情ではない。「大豆のイソフラボンの含有量も表示して欲しい。とか、高齢者にも分かるように、表示の文字を大きくして欲しい。とか、牛肉を含んだ食品には、原料現産地表示を義務付けるべきだ。」こんな感じのようだ。じつはこれが、ミートホープの内部告発が寄せられた頃の、1447件の内の事例。この内部告発は、帳簿と思わしき記録まで、つけて送られているのだ。もしかしたら、最後の牛肉の話に要約したのかな。

驚いたのは、こんな話が毎月1000件を越えて寄せられて居ると言う事。事例として当たり障りのないものが、ズラーと並べてある。この感覚がお役所仕事。事例として、おもしろくもおかしくもないものを、嫌味のようにわざわざ並べてある感覚がすごい。具体的な内部告発が載せられないのは当たり前にしても、当たり障りのない事例などわざわざいらない。110番と緊急性をうたいながら。いかに、ここは現実を持ち込むところではなく、観念論の部署ですからと、逃げを打っているように読める。こんな所に話を持ち込まれても何も解決は無理ですから。そんな風に読める。しかし、すごい。1000件も越えて、あれこれ農水に問題を提起している人が居る。そういえば、鳥インフルエンザの事で、電話をしたのはここだ。

肝心の時に全く役に立たなかった、110番だが。鳥インフルエンザの時には、聞くだけで、何か答える部署ではありません。と言う感じだった。厚生省が、危険をさかんに訴え、農水省はうろたえるだけで、きちっとした方針がなかった。私のように放し飼いをしているものに対し、放牧地も野鳥やネズミが入れないように網を張って下さい。それだけを繰り返していた。そんなことは出来るわけがない。ウインドレスの鶏舎でも、ネズミも野鳥も、どんどん入っているのが普通だ。建前として、農水省は入れないでくださいと言ってきた。後の事を聞かれても困るのだ。そんな空気が見え見えだった。厚生省のタミフル備蓄政策の、情報戦略に押し切られているのだ。

ミートホープ事件が食品表示事件だったことが、驚き。田中社長が20代の頃から、馬肉に牛脂を使って、牛カルビにする技術を持っていたという話があった。つまり、田中社長が特別という訳じゃない。食品業界は今、躍起になって、田中社長の特殊性を強調している。農水も110番に寄せられた情報の見直しをするとか。どう調整されても、何も変わらない。食べ物は自己管理するものだ。それぐらい食べ物にまつわる、恐ろしい話があるのだ。証拠があるわけではないし、情報源が問題ありだが、さも有りなんという厭な話は、山ほど聞いてきた。氷山の一角。表示110番など、お笑い種。お役所が、自分の身体を何とかしてくれる訳がない。食べちゃまずいような物が、幾らでも出回っている。馬肉牛カルビなら、どうでもいいが、それらしくする為に、使うワザのほうには恐い薬の使用があるかも知れない。

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