城下町ホールでの質問

   

昨夜、マロニエで、説明会があった。これは説明であって、一切変更はしないと断言した。どこが市民が運営にかかわるホールだ。運営上問題があるからお願いしているのに、一切意見は聞かないと言う態度は、信じがたい物がある。
以下は私が行った質問だ。
1、曲面の形が災いして、壁面展示がいい形では不可能。吊り下げの厚みのない衝立方式の展示は今の時代、行われていない。絵を鑑賞するには空間の広がりが大切。絵までの距離こそ一番重要になる。
2、平面作品の展示会場の基本的思想は中立性です。会場が独特の物では、作品が主張できなくなる。だから単純な平面の必要がある。例えば、壁に模様があれば、絵は展示できない。壁にレンガによる装飾のでこぼこがあるようだ。こんな会場で、いい絵画展が開けるわけがない。
3、絵の展示期間は1週間あるいは2週間が一般的だ。この間はホールとして、使用が不可能だ。すると、音楽関連の利用が、日曜ごとに飛び飛びに希望されても、絵画展示は実際には出来ない事になる。
4、共用の為椅子は移動式で、収納は離れた場所になっている。曲面から来る無駄な設計だ。
5、以上の観点から、サブホールの展示と演劇の兼用は不可能と考えるが、お答え願いたい。

市民課に聞きに行った時も返事がなかったが、今回もどの問題にも、解答がなかった。説明したと言う形式を整えればいいという事で。まともに説明する気など始めからなかった。全くがっかりした説明会だった。大体、資料も充分用意しないで、何を説明できると考えているのだろう。

このホールが、今後50年の小田原の市民文化活動の中心になる。運営は市民中心に行う。こう基本構想で決まっている。全国規模の、あるいは海外からの良質な演劇や、音楽会を市民が享受できる場。これが中心のメニュであるとしても、市民の行う発表会や、おさらい会に利用される事も、同等に大切な目的になる。時間を掛け充分検討することをせず、何故拙速に進めてしまうのか、私には全く理解できない。今出ている市民からの多様な意見こそ、市民ホールが、市民運営ホールになる、第一歩のはずだ。ここで市民が期待している思いこそ、市民ホールの運営基盤になるはずだ。何故それを全てつぶしてしまうのだろう。いい展示会場が出来るなら、運営のお手伝いをしたいと初めて感づるようになった。

小田原にはまともな絵画展示スペースがない。にもかかわらず、作ろうと言う、機運もなければ、構想もない。今は市民会館の大会議室に穴あきボードを並べて展示している。絵が可哀想で、私には出来ないことだ。そんな環境で、いい絵画展が来る訳もない。ともかく、市民会館が古くて、耐震的にも危険だから、建て直すと言う事が、今度の城下町ホールのスタートだ。ホールは奇妙奇天烈でも建て直すのだから、まだましだ。絵の方は、その危険極まりない、と行政が強調する。その古い会議室で、いつまでもやってろ、と言う事になっている。お情けで、サブホールを使えるようにしてあるから。これで我慢しろ。

今回の市議会議員選挙では、最大のテーマだ。なぜ、こんな奇怪なホールが進んでいるのに、平気で見逃したのか。市議会議員の皆さんの責任は大きい。しかし、まともにこれに対して、反対意見が言えたのは現職では5名のみ。新人の4名は、明確にこのホールは問題だとしている。佐々木ナオミさんもこのホールを見直せ、と主張している。この9名が、落選するようでは35000の署名が泣く。是非署名した人は反対を表明している人に投票して欲しい。それが、この馬鹿げた設計のホールを見直してもらう、民主主義の道筋の1つだ。

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