鳥インフルエンザの情報
朝起きると、パソコンを立ち上げ先ず、鳥インフルエンザの情報を探す。今日も新しい発生がなかったので、ホッとしている。韓国で昨年の暮れに感染の発生がおきたときから、養鶏業を行うものとして、不安な日々が続く。雛の孵化を始めなければ成らないのだが、どうも状況が微妙で、踏み切れないで居る。やはり、雛のほうが、感染がしやすい。と言って囲い込んでしまうような飼い方では、笹村養鶏場の飼育法は成り立たない。
この間の情報で、いくつか気になった事がある。一つは韓国では移動禁止区域を、3キロと発表している。日本は10キロと言う事だ。これは何か根拠があってやっていることだろうか。結果的には、3キロの圏外から次の発生が見つかる事になった。やはり、10キロの方が合理的なのか。10キロと言うのは、普通の鳥の移動範囲だと思う。3キロだと、越える鳥はかなり出てくる。朝町へ行って戻る、カラスなどでも、超えているものも居るのではないだろうか。10キロはちょっと越えないだろう。
私は野鳥説をある程度根拠があると考えている。これも、ゴーヤさんのように、野鳥より、人間を介した感染の可能性が高い、という考え方もある。昨年の茨城の大発生の中で、感染しなかった、自然卵養鶏の方の発言もある。科学的な根拠が示されているし、実体験で、周辺で起きた事だし、又長い養鶏の経験もあり、全体の背景も良く把握されている。その上での発言なので、かなり根拠がある見解と言わなくてはならない。ゴーヤ氏によると、家畜保健所の職員あるいはそれを手伝った職員が、ウイルスの伝播を行っている、のではないかと言う疑問だ。そうとしか考えられない、事例の報告もある。それ以来、他所の養鶏場を歩き回ってくる、家保の人間に安易に養鶏場に立ち入らないように、注意している。しかし、理解できているかどうか。韓国でも、2例目、3例目への感染が、立ち入った人による可能性はかなり強いだろう。
しかし、この感染の経路は、明確に成った事がない。こんな事は調査でわかることのはずだ。ところが、きちっとした調査結果が出たことがない。ここに養鶏業界の不明朗なところが見える。背景に利害が存在すると、どうも矛先が鈍る。茨城の発生では、早い段階で、不法ワクチンが原因と農水は発表した。そして、発生の順序をたどり、ほぼ2箇所にたどり着いたらしい。ところが、そこで警察まで関与したが、わからない。すると、その次々に感染を広げた原因のほうまで、うやむやになった。たとえば、A養鶏業者が原因と特定されたら、その業者が保障をすべきだろう。そしてそれを広げたのが、県の職員であれば、その責任は県が取るべきだ。
不法ワクチンが、タイで摘発された。タイ警察当局は7日、南部サムイ島で、H5N1型鳥インフルエンザウイルス用の中国製ワクチン1800本(約6600万円相当)を違法に持ち込んだタイ人3人を逮捕した。鶏肉の輸出国であるタイは、ニワトリなど家禽類へのワクチン接種を禁止しているが、最近、中国製の違法ワクチンが同国に多数出回っており、当局が警戒を続けていた。こうした事を見ると、茨城の感染の根拠も、明確にしておかないと、次の事件に繋がるだろう。
もう一つウイルスの強毒化とは何か。と言う関連で東大の実験。スペイン風邪のサルはウイルスの撃退に必要なインターフェロンの一種の働きが大幅に落ちる一方、炎症反応がより激しくなるなど、免疫が制御のきかない状態に陥っていたことが分かった。どうも、ウイルスに対応する、機能をおかしくして居るのが、強毒化ウイルスの特徴らしい。これはちょっと手強い。これだと、自然免疫では対応できないだろう。困った。