小宮家の味噌作り

      2016/08/08

13日14日は小宮家の味噌作りだった。今度その設備をお借りして、農の会の大豆の会が、味噌を作るので、その手順を勉強する為に、参加させていただいた。10人ほどの方が泊り込みで遠くから見えていた。叔父さんの魅力的な人柄で、みんなが集まってきている。和やかな、良い集まりだった。私のような異物が、突然お邪魔して、迷惑だったと思うのですが、気持ちよく加えて頂けて嬉しかった。美味しいお酒があり、楽しい会話があり、暮らしてゆくと言う楽しさはこんな事ではないかと思う。こういう時間が持てたと言う事で、充分なのだと思う。

一度に、大豆が200キロ炊ける大釜、佐野と名前が鋳造で浮き出ていたが、驚くべき大釜だ。こんな物は見た事ない。又それが実に肉厚な物だ。そうでなければこの大きさを持たせる事はできまい。この巨大釜のかまどはどうなるか。物置ぐらいはある。その上にドカッと鎮座しているので、釜の中を覗く為に梯子がある。以前はその釜を家のほうで、洗ったり、豆を仕込んだりした上で、今回のかまどのある場所まで運んだ、と言うのだから、一体、何の事かわからないほど、大掛かりな事だ。大きなブルトーザーやら、ウインチを使って、いくらでも大掛かりな事ができるのだ。面白い事なら、とことんやろうと言う人が、その方法を持ったらどういうことになるのか。今度は水道の方をかまどの方に引いてきて、釜を動かさなくてもいいようにしたのだ、そうだ。しかし、この釜の中を洗おうとしたらどうしたらいいのか。ともかく中に長靴で入って洗うと言うのだが、今回は外から、デッキブラシなどこすって、中の水は、サイホンの原理で、外に出した。

第一にその各種設備が置いてあるところには、高さが13メートルはある、巨大なティピがある。30人は輪になってくつろげる大きさだ。真ん中には当然大きな炉が切ってあって、常に火が燃やされていて、その火を、あちこちに運んでは、利用するのだ。燻製釜がある。サウナがある。訳のわからない巨石文化の遺跡のような、不思議な石が点在している。巨木が積み上げてある。日本ミツバチの巣の素材が、作りかけで何10とある。日本ミツバチを長年飼育している。そのアジのよいこと、西洋ミツバチとは違う。巨大釜は本当は、2釜あるのだ。何で、400キロも大豆を煮なければならないのかは分からないが、これを両方使ったこともあるというのだから、味噌屋ではあるまいし、その味噌は一体何処に行くのだろうか。

麦味噌だ。6年物の味見をさせていただいた。これがまた味噌蔵のような巨大な木の樽に仕込んであるというのだが、一樽ずつとしても6つの樽が。どうやって保存してあるのだか、想像もできない。そこにたまっていたという「たまり」はまさに醤油だ。これが丁度良い濃度で、生きた醤油だ。そもそも、小宮家は重要文化財の2400年前の土偶が出土した家で、その頃から住んでいたのではないかと言うほどの旧家だ。だから味噌樽ぐらいは何処にでもしまえるのだろう。うまい。実にうまい。こんなうまい味噌は、初めて食べた。私のところも味噌自慢だが、さすがに完敗だ。味噌もここまで行くのかと。驚きの味噌だった。米麹だと、2年を越えると味が落ちてくる。麦麹は長くもつらしい。今度大豆の会の味噌比べには是非出品していただいて、味噌というものの本当の味を知ってもらいたい物だ。

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