最小限の家作り いよいよ実施計画
最小限の家作りはこの冬の農閑期に、一棟めを建設する。場所は小田原市久野舟原。笹村の自宅に隣接する。元、竹林だった場所だ。4月に竹林を切り始め、5月に片づけをした。その後も、草刈を何度も繰り返し、今は、竹の根っこの残る傾斜地となっている。中段の西端、見晴らしの利く場所を、予定している。
11月11日16時から、18時笹村自宅で「最小限の家・プチカフェ」を予定している。誰でも参加できるので、申し込んでください。現場を見ながら、皆さんの意見を伺う、集まりだ。プチカフェとして行うのは、この最小限の家が、この地域の平和な暮らしの原点になってもらいたいからだ。お茶でも飲みながら、ゆっくり出来たらナー。そんな場所になることを願っての事だ。
この後、大きな木で残っている物を、2本切る予定だ。これは専門家に頼まなければならない。その後どのように整地するか。現状では必要最小限の作業にしておいて、来春、竹の根の掘り起こしをしたいと考えている。切って一年、出てくる竹の子をとことん掘っていると、竹の根っ子はだいぶ弱くなるという。弱くなってから掘るなら、作業が楽だと言う。2本の木は、整備が進んでから切りたくても、困難になるので、思い切って切ることにきめた。
切り倒して、積み上げてある檜は、だいぶ乾いてきているので、いい時期を見計らって、製材してもらう予定だ。多分、製材するとそりが来ると思うので、予定としては、製材即、建築に入るのがいいと考えている。それは板倉作りで作る場合、落とし込む溝巾との適合余裕に、限界があると考えている。そらない前に落とし込んでしまい。溝の中で暴れながら、治まればいいかと考えている。
建物の設計も最終段階に入る。誰でも作れる簡単な構造。必要の美。倉庫小屋の機能性。湿度、通風、日照、作業性、安全性。小さいながらも知恵は十二分に加えた物にしたい。「地場・旬・自給」の考え方を表現している建物になる。この建物を見れば、農の会とはこうした方向を目指しているのかと、納得できるような建物にする。
この1棟めの建設には、2つの今後につながる具体的な目的がある。行政の了解を得ること、これには、まず実態を存在させる事が、重要だと考えている。その上で、これを了解させてゆく。届出など要るのかどうか、慎重に、確実に、書類を残しながら、行政に対応させたい。
もう一つは労力の助け合いのシステム作りだ。結いのような、相互扶助の仕組みを作りたい。忙しい中で、協力し合うわけだから、気持ちよく協力し合える仕組みでなければならない。農の会では様々助け合う形で、活動が行われている。この仕組みは、できる物が行うという、極めて奉仕的な形態だ。このことが会の気持ちの良い、空気を作り出している。
あえて、平等とか、時間換算とかは、出来る限り持ち込まないで助け合ってきた。ここは家作りでも大切だと思う。10日働いたから、10日分返してくれと言うような、世知辛い関係はよくない。体力も技術能力も違う様々な人が、出来ることでお互いの為になるように、心をこめて助け合える、精神を育ててゆく場に成らなければ、と考えている。