田んぼ雑草

      2016/08/08

今年は菜の花抑草を試みて、不成功に終わった事は一度書いた。その草を昨日までかかりやっと取り終えた。大変な労力がかかったわけだが、その長い草取りの間に、その原因となる可能性を色々考えてみた。

先ずどういうところに何が生えたかだ。コナギが、菜の花をすきこんで、土の下にならなかったところに、つまり、菜の花の大きな塊の上に、草が集中的に生えた。だからそれは浅いところだ。菜の花の草量が驚くほど多かった。出来る限り、浅い粗起こし、代掻きを心がけているので、大量の草は、土に埋もれることなく、枯れた草の塊の島状のところも出来た。その草の塊を掻き分けるように、田植えをした。一部が手植えだからできた、代掻きの状態だった。

どんな手順で菜の花の処理をしたかというと。菜の花は実を実らせ、出来る限り枯れるまでおいた。一つには裏作として菜の花を栽培する、時間的データーを取りたかったので、実が収穫できるまで置いてみた。枯れてパリパリ状態になればすき込みも簡単になると考えた。
また、私の考え方では、青草を生のまますきこむことは、どうもガスを排出して、環境的に宜しくない。本来自然界ではない事なのだから、出来る限り枯れた草が表面に存在する状態、に近くしたかった。

何故草の塊の上にコナギが密生したのかは、不思議な事だが、そうなったのだ。このことで判るのは、枯れた菜の花には、抑草効果が殆どないという事だ。青草とは全く変化する。

それにしても、実の料だけでも多肥料になった計算になる。1反100キロ実ったとして、200キロの菜種の種を蒔いた事になる。菜種の種は、水に弱いから、腐るのだと思う。その肥料分の心配があったので、いつもやっている、田植え直後の、糠撒きをやらなかった。これがまずかったと言うのが全員の感想だ。しかし、あの状態で糠を撒いたら、田んぼの土がおかしくなると言うのも、充分想像できたので、菜の花は一旦収穫して、その後残渣を撒いて粗起こしという手順ならいいが、忙しい春先に可能かどうか心配である。

一方、不思議なほど草がなかったのが、福永さんが試みた、不耕起田植えの田んぼだ。それが完全に草が無いという。不思議な状態だ。ここは、昨年の田んぼが、草だらけだったところで、しかも、同じ田んぼの一部を不耕起田植えの田んぼとしてやっている。だから代掻きをした場所との比較は、怖いほど明瞭だ。これが代掻きしたほうは繰り返し草が生えるのだ。ところが、不耕起田植えの方は全く草一本見えない。すばらしいデーターが入手できた。

来年の試みとして、冬の間に、直播する方法を試したい。種蒔きごんべいで、播種する。そして、湛水するなり、緑肥を蒔く等する。そして春にあり、芽がでたところで、草刈をする。一定量発芽したら、それを頼りに田植えを試みる。3箇所で試みたいと言う事が出ているので、いい実験が出来そうだ。

毎年新しい取り組みばかり、行って仲間に迷惑をかけているようでもあるが、今何か言い結論が、見えてきているようだ。中村さん、額田さんの、野心的な研究家が居るので、来年は今から、すごく楽しみに成って来た。

草を取りきった坊所田んぼでは、早速水を抜いて、土を固めている。この天気で行けば、3日ほどの中干しでいいと思う。

 - 抑草法, 稲作, 農法(稲作)