孵化で、気付いた事

   

今年は4回孵化を行った。50羽の雛を購入した。購入した雛は現在35羽になってしまった。コクシジュームで死んだ。中雛がかかることが一番多い居のだが、まさにそのタイミングでかかり、15羽が死んだ。

こうした事は最近無かった事で、ちょっとショックだった。全く同じに育てているのに、我が家で孵化した笹鶏は、弱るような様子も無く元気にしているのに、何故こうした事になるのだろうか。

ボリスブラウンと呼ばれている鶏だが、あまりに弱いので、私の飼育法に耐え切れなかったということなのだと思う。笹鶏は、厳しい飼育で、何世代も自然淘汰を繰り返し、簡単に病気になるような系統は、既に居ない。

しかし、コマーシャルの雛は私の飼育法では、かなり飼育が困難になったと思う。中川農水大臣が、日本で種鶏を育種したいと言っていた意味がよく分かった。ヨーロッパから、輸入できないという事は、鶏が弱くなるという事にもなる。多分、日本に残っていた、前世代の鶏を使って、種卵を採っているのだろう。これは、年寄りの親から、種卵を採るという事を意味している。

産卵性も落ちているに違いない。こちらの方が重大なのだろうが。鶏は孵化率なども年々落ちる。1年目の鶏が種鶏にはいい。昔は3年鶏から子は引け。このように言われた物だが。実養鶏の世界ではとうにこうした事はなくなっている。3年目が好いというのは、昔でも雄鶏のことで、雌鳥はやはり1年目の若鶏を使ったと思う。3年鶏がいいというのは趣味の世界の事で、3年で鶏は完成する。この時によいと思われるものから、子を採らないと、いい系統は作り出せない。こういう意味だと思う。

色やら、形など、が中心の事だから、この考えがいいのだが、卵という事に絞って考えれば、若鶏がいい。一番違うのは孵化率だ。これは、種鶏場では重大な要素で、時間とお金をかけて、孵化しているのだから、孵化率は経営に大きな影響がある。これが最近落ちているに違いない。又そこから生まれる子供も、産卵性が落ちる。草した総合的評価で、輸入が途絶える問題点に気付いたのだろう。私は育趨率の低さに驚いたのですが、これも現れているのだろう。

私が雛を購入してみるのは、孵化を全量できないという事もありますが、コマーシャルの現状を把握しておきたいというのもあります。私のところに来る相談は、全てがコマーシャルの雛を飼育している人です。現状を知るには飼う以外に無い。今回は驚くほど飼いにくくなっている事を実感した。これは鶏を、病原菌から遮断して、飼育しなければならないことを意味していて、私の考えてきた、自然免疫の獲得という事では、ちょっと心配な状況だ。

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