苗取り

      2016/08/08

坊所田んぼの苗取りをした。今日も苗取りだ。苗取りは田んぼの作業の中で一番辛い作業だ。水の流れる苗場で一日座っていなければならない。この時期雨も多いいから、雨の振る中、ひたすら苗をより分けながら、根を洗い、200本ずつに束ねてゆく。これはかなり辛い作業だ。

昨日は全体の、3分の2が終わった、今日は残りを午前中に終わって、午後は田んぼの代掻きをする予定だ。一応目途は立ったので、よかった。今横で「雨がひどいから、午後のみにしたい」というので、午後苗取りを行い、代掻きと手分けをすることになった。ともかくメールと、掲示板では表示したが、電話も分かるところにはかける事にした。こうした変更は中々難しいが、横の声も難しいので従う事にした。

今年の苗の出来はよくない。伸びが悪いし、発芽量も少ない。例年は5葉期が平均のサイズになるが、今年はまだ4葉期が平均の状態だ。4月9日蒔種で、苗取りが、6月8日ですから、2ヶ月苗場にあることになる。これは普通より長い、全くの自然状態での、苗作りを目指すのでこうなる。これが私達の田んぼの、健全性を保つ原因だと考えている。大きく苗が育った年は2次分結までしていて、植えるのが大変という状態だ。

いつも苗場のある、金井島はあじさい祭りのはずれにあたるので、今の時期、大変な混雑で、ヘタなコースで苗場に向かうと、立ち往生してしまい、大げさでなく苗場まで行けない事になる。それが、今年は花がまだだ。3日から、11日までが祭りの開催だから、1週間から、10日はづれた勘定に成る。訪れる人も無く寂しい祭りになっている。この祭り1週間に、一年の農産物の販売を、計画している人もいる。今年は当てが外れて大変だろう。

苗の数は6万本は必要だが、ぎりぎり足りる程度だ。田んぼに目印の線を引くので、クロスの数で、株数は正確に出ている。5万程度だった。今年正確に又数えよう。小さすぎて、2本植えるところもあるので、6万は欲しいのだ。昨年は大分余って、採りきらなかったが、今年は完全に取り切ることになった。大分鴨に荒らされた後があったので、これも苗不足のひつつの原因だと思う。苗に余裕がないという事は田植えを、慎重にしなければならないという、ことになった。

今年は埼玉の農協から、種籾を取り寄せた。アキニシキを銘柄米として続けている唯一の、農協だ。私達は自家採種で、10年続けてきた。かなり野毛が出てきたり、背丈の高い株が現れたりで、ばらついて来ている。発芽率もかなり低い気がする。それで、今年は前からの苗と、埼玉の苗を作り、種籾を変えるか比較検討することにした。発芽は坊所のものより好い。生育は坊所の方が少しいい。株のがっしり度が少し違う。

種籾をどこで取るか。一般にはよく出来た株からとるだろうが、これがどうも良くなかったようだ。厳しい過ぎる環境も、良くない。甘すぎる環境も良くない。少しストレスがあるぐらいの場所が、種籾を残すにはいいらしい。この辺りを徹底してこなかった付けが、ここにきて出ている。しかし、この田んぼの環境には当然、適合しているという面も捨てがたいので、ここは、慎重に行きたい。アキニシキはさっぱり系のお米で、いまどきはやらない。私は好きなのだが、好まない人もいる。
ネットリ系のコシヒカリ全盛時代では、肩身が狭いのも仕方が無い。

苗は200本づつ束ねるが、これが目分量なので、もう少し多くなっている。コンテナ一杯に入れて、6000本と見ている。コンテナが10箱で、6万だ。今7箱になっているので、今日、3箱あればいいのだが、足りない事も無いとは思うが、まだ心配だ。これを田んぼに上手く、配置して、今日の作業は終わる。

 - 5月, 稲作, 苗作り, 農法(稲作)