野菜の宅配

   

昨夜は遅くまで、野菜・卵・豚肉の宅配関係者の話し合いがあった。あしがら農の会の骨格を成す事業であり、今までにない宅配をやっているので、苦労も多く、試行錯誤をしている。

現在宅配先は、140件ぐらいだそうだ。一人が、30軒前後を担当する。7人が行っていた。最近、そのうちの一人が、野菜の出荷はするが、宅配については止める事になった。それに伴って、新しく分担が変わることに伴い、少し、考え方を整理しておく事になった。

その7人以外に、野菜だけ出す人が、4人。豚肉が1人。卵が2人。と言う体制です。
農の会の野菜の宅配の特徴は、当然、地場・旬・自給を基本の考えにしている。その時あるものを、出来る限りお客さんの要望にあわせながら、セットを組んでいく。10種類の野菜が組み合わされ、2000円と言うのが、基本の形である。異種のやしは基本的には200円の袋と言う事になる。お客さんによっては、5品にして欲しいと言う方もいるが、これは配達料がないので、できるだけ、10品にしてもらいたいという方向である。

宅配先の募集についてはありがたいことに、野菜の生産に連動するように、自然増と言う形で、増やしてくる事ができた。計算だけで言えば、2000円を30件で4,5週として、月27万円の売り上げになる。実際は、この達成が難しいが、目標と言うところだろう。その他、お米や、お茶、果樹もあるわけだから、目標は見えてきている所まで来た。

一番大変なのは、何かということになったが、火曜・金曜に行う野菜の仕分け作業と言う事だ。各自が15件ほど担当している訳で、これをお客さんの要望に出来る限りそうように分類してゆく。先ず、持ち寄るまでその日に集まる種類も量もわからない。全部がそろったところで、件数で総量を割って、今日の平均野菜数がいくつと声がかかる。例えば、8、5品です。と声がかかる。15の段ボール箱が各自並べてあり、それに自分の野菜で、基本的なもので揃う物が既に入れてある。
例えば、たまねぎ、にんじん、ジャガイモ、小松菜、キャベツが入っていれば、後3,4品を加える事になる。

中央に、野菜だけ持ってきた人のものや、自分のところが入れ終わり、余剰になる野菜と、貴重な物ではあるが、他の人への協力と言う意味で、出してくれる物などが並ぶ。その出ている数を、集計して、ではアスパラを、3割取っていいですよと声がかかる。つまり、15件の人は4袋アスパラを入れたければ入れることが出来る。3つでいいとなると。全体で、いくつか残る。ではいいですか、アスパラまだ2つあるので、どなたかもって行きたい方はどうぞ。と言う事で、無くなれば、次の大根になる。しかし、誰もいないものも当然現れる。
この余剰分は、最終的に、8,5品を越えてもいいですよ。と言う形で、再度配る。これでも余る事もあるが、できる限り、協力して、もって行くことになる。お宅によっては、たまねぎの2袋は入った、12品のお宅も出ることになる。

書いても複雑なのですが、これが、150円袋もあり、先週持って行った野菜の事などのメモを見ながら、進めるので、もう限界だというのだ。無理もないことで、何とか合理化しなければ成らない。先ずは、集荷場が狭いことが、問題なので、作業しやすいように、広げて、棚やテーブルを置いて、分かり易くしようと成った。出来れば、ケートラを近くまで入れて、出し入れが、簡単になるようにしないと、まずいと言う話にもなった。

今の形が、お客さんの要望に従い、修正改善を繰り返してきたものなので、おいそれとは、変え難い形になっているようだ。

それでは卵を入れてもらっている私は、宅配をしていないのだが、それでいいのかどうか。私としては皆さんの気持ちを聞いてみたくて、率直に聞いてみた。もっと安定して、生産を上げる事が一番の希望で、野菜の宅配を手伝ってもらうより、そっちを頑張ってもらいたい。と言われた。

有機農業者という自立精神の強い仲間が、なぜ気持ちよく、共同の宅配を続けてこれたか。私はある意味火曜・金曜の朝にみんなに会うことが、私にとって一番の救いに成っているのだと思う。農業は基本的には、地味な肉体労働をただただ、続けている。みんなに会って晴れ晴れして、帰る事が、次の元気になっているのだと思う。
昨夜も、みんな肉体的には限界に近い暮らしをしているのに、他の人を思いやる、考え方が普通に提案される。草で困ったら、気楽に他の人に声をかけられるようにしよう。それが全体の生産を上げる事なのだから。すごい事だと思う。そうした気持ちを大切にしながら、今まで、どこでも出来なかった形の、ゆるい連携が模索されてゆく事に、係ってゆきたい。

 - Peace Cafe