めだか池

      2016/08/07

めだか池のカイボリがありました。
昔、育った山の中の貯水池のカイボリを思い出しました。
いつもうなぎが出てくるのです。それをみんなが楽しみに、作業を楽しみました。
昨日は、行政の方が市の方も、県の方も多数参加してくださり、感慨深い物がありました。
小田原市桑原のめだか池は、地元の農家の沖津さんが作られたものです。5年ほど前、ここに道路を作ることはまかりならぬと、自分の田んぼをつぶして、ビオトープにしてしまったのです。それで、道路になってしまい、メダカが滅びるだろうから、残地の三角地に「かつてここにメダカがいた」と言う石碑を建てると、石まで用意しました。
その覚悟の前に、徐々に、行政も力で押しつぶす姿勢から代わり始めました。
周辺の方々も、大変な批判を沖津さん一家に浴びせました。夜中に石を投げられガラスが割られる。不審な落書きがされるなど、おかしなことが繰り返されました。しかし、沖津さんは酒匂川の河童として育った事を自認される事です。
普段は植木組合の組合長をされるような社会的にも、尊敬される紳士なのですが、こと地元の環境を壊す事にかけては、絶対に譲らない、頑固一徹に押し通しました。又、その女手一つで沖津さんを育てたお母さん、金子みすず追っかけのすばらしい奥さん、そして、植木屋を一緒にやる頼もしいこれも頑固者の長男。
そして、私としては8年前最初に知り合った、娘さん。この娘さんが、酒匂川メダカの生息地を守る会を立ち上げ、活動を広げていったのです。地道な生態調査を続け、この桑原地区が酒匂川からの湧水に守られ、小田原のオアシスとして、メダカに限らず様々な生物が豊富に存在する事を確認してきました。
神奈川県ではメダカはここだけに生息します。その他、県の希少生物指定の生き物が、コサナエトンボなど4種居るそうです。

昨日は、このシンボルでもあった、めだか池をカイボリし、生物調査をしました。県地球博物館から水中生物の専門家石原技官、この事業の責任者内水面試験場から勝呂技官が見えて、指揮をとってくれました。こうした方は面白いです。私はこうした何かに打ち込み、まっすぐな方を見ると、まだまだ日本も捨てた物ではないと感じます。

カイボリ後、新しいめだか池に生き物は移動しました。これから、市民が自分のこととして、桑原の残された環境を守ることが出来るか。私なりに、活動を続けたいと思います。

 - 環境関連, 稲作