持続化給付金のピンハネ大企業電通
石垣で過去最高の雨量を記録した。その翌々日の宮良川写真である。濁りは4日経っても続いている。当然海もこんな色になっている。原因は土木工事にある。自衛隊基地の工事地からも多くの赤土が流出した。
2020年4月、経済産業省は競争入札で一般社団法人サービスデザイン推進協議会への委託(769億円)を決めた。するとサービスデザインは大手広告代理店の電通に749億円で再委託。事業の97%を丸投げしていた。さらに子会社5社に再々委託し、電通子会社からは人材派遣会社パソナやコールセンター業務大手のトランスコスモス、大日本印刷などに外注されていた。電通は「統合的な管理・運営」を行うとしているが、サービスデザインを挟んだ受託の構造に、「税金がピンハネされている」といった批判の声がやまない。---東洋経済
火事場泥棒とはまさに電通のことだ。こういうことは東日本大震災の際にも起きた。大手の人材派遣会社は、土木企業が間に介在して利ざやをせしめた。金儲けのために、国民の不幸を食い物にする連中がいるのだ。企業倫理などとうの昔に捨てられている。最も人間として許されない奴らだろう。竹中平蔵が会長のパソナも登場する。
残念なことに日本の行政には給付金を直接国民に払う能力がない。民間に委託しなければ、給付金が払う能力がない。なんと情けないことか。10万円給付を行政に任せたら、いつまで経っても給付が出来ない。これを行ったのは各市町村の行政である。石垣ではやっと申し込みが始まったところだ。
給付金を払う手間のいらない方法があった。それは一年間の消費税の停止である。これは家賃の10%減額にもなる。一年経ったときに様子を見て戻せばいいのだ。その方が手間が掛からないで、確実である。
行政に配布能力がないので仕方がなく民間委託した。少しでも早く持続化給付金を行き詰まっている人達に届けようとした。ところが今度は大企業のピンハネである。サービスデザイン推進協議会はピンハネのための協議会と言われている。
問題の原因は行政のコンピュータ処理化が世界の趨勢から大きく遅れてしまったと言うことである。コンピューターに関する物はすべて日本は遅れてしまった。日本人はこれほど愚鈍だったのであろうか。さすがにそんなことは考えにくい。何か、他に原因があるはずだ。
世界におけるIT技術者は転職をしながら、スキルアップをして行く。ところが日本の企業は終身雇用制が基本である。IT技術を学ばない、あるいは熟達できない職員も辞めさせるわけには行かない。特に地方の行政においては、死ぬまで安心というので役所勤めを選ぶ人が多い。確かな人が多く、又能力も高い。しかし、こんな人材の状況では行政のIT化は無理なのだ。
もう一つの課題はIT化に行政も、企業も費用のかけ方が足りない。アメリカと比べると6分の1と出ていた。IT化は日進月歩である。常に新しい投資をして行かないことにはガラパゴス化する。人材の革新が出来ない。設備の革新が出来ない。新しいITの仕組みを構築する人材が出てこない。
そうしたシステムを開発する会社も伸びない。結果的にIT関連の力量が驚くほど、低下してしまった。それが、行政の業務を外部委託せざるえないことにしている。台湾はこの点の解決が付いている。マスクを国民がいつでも購入できる仕組みをたちどころにITで対応できたのだ。石垣島では、アベノマスクはまだ来ない。
広告代理店電通、人材派遣会社パソナ及びITアウトソーシング会社トランス・コスモスの3社によって設立された受諾目的の協議会である。経済産業省からの案件を受託し、ピンハネして、再委託で丸投げしている。電通が国の業務を間接的に請け負うための隠れ蓑として設立された団体と考えられる。
税金が食い物にされている。まさに既得権益という物だろう。電通はアベワーストレディーの所属していた会社である。アベ政権の広報を担当している感がある。アベ政権にはアドバイザーが電通から派遣されているのではないか。アベ氏のキャッチコピーは電通的である。電通のコンピュターがアベの政策を指示しているのではないか。それがアベノマスクの配布だった気がしてならない。何故、ワーストレディーはアベノマスクをしないのだろう。やっぱかっこ悪いよな。
アベ氏は保守政治家と言うより、既得権政治家という方が正確だろう。保守政治家にしてはここまでのアメリカのオンリーはないだろう。見苦しいほどの企業優遇である。しかも、新しい企業が芽生えないように、大企業に集中して開発の補助金が行くようにしている。
既得権益の重視が新しいIT産業が生まれない要因でもある。この遅れたITの進み方から、キャッシュレス化も世界でも周回遅れグループである。国民番号カードは14.3%程度の普及率である。政府も、企業も、国民から信頼されていないのだ。私もなんとなく不安を感じて、国民番号のカードの登録はしていない。申し訳ないことかもしれないが、これが緊急対応を大きく遅らせたのは事実だ。
国民番号を悪用されそうな不安がある。本来であれば、医療情報など共有化できれば医療費の大きな削減が可能なはずだ。日本のどこの病院で見て貰ったとしても、過去のデーターから、現在の検査結果までのデーターが取り出せるシステムは可能だ。治療には大いに役立つ。としても、こうした情報が漏れる不安。あるいは悪用するひとの登場の不安。この不安を払拭できないがために、システム化が出来ないのだろう。
選挙などもそうだ。もしネット投票が可能になれば、選挙費用も格段に削減される。しかし、不正の行われる不安がどうしても拭えない。そうであるなら、本当に安心できるネットシステムの構築が先なのだろう。自由主義国家が国家資本主義に後れをとる理由の一つになっている。日本の現状では安心が出来ない。行政のIT対応は無理だ。
日本は民主主義国家なのだから、国民が納得できる物を具体的に展開して、実績で示して行く以外道はない。国の信頼の構築。それが、国の一番の安全保障と言うことでもある。アベ政権のやった、数々の利益誘導は国の信頼を崩壊させている。アベ支持者という人達は、自分も利益に割り込みたいというひとなのだ。
アベ政権を支持する。既得権団体の中心に大企業がいる。まさにその事例が、今回のピンハネに表われた。とすると、ますますアベ支持者減らないことになる。これが日本の限界になっている。