千葉の停電は2週間ごえらしい。

   


 
 千葉県の停電が1週間経った16日時点で、まだ11万戸。18日時点では6万戸の停電が続いている。こんなこは電力で生活が維持されている社会ではあってはならないことだ。せいぜい3日で直せる状態にしなければならない。

 電力供給会社として、責任問題では無いだろうか。東電は原発事故以来電線の整備を怠っているのでは無いだろうか。そう考えて調べてみたら、設備整備費用を減らしていると日経新聞に出ていた。

 鴨川に住んでいる友人に電話をかけたら、昨日やっと電気がきたと言うことだった。停電を想定して、食料の準備などしていたので、なんとかなったと言われていた。ほっとしたようだった。NPOの人が水の配達をしてくれたそうだ。

 今回の台風では伊豆諸島でも家屋の倒壊が多く、600軒とある。こんな台風が今後は増えて行くにちがいない。ただでさえ過疎化している島ではこういうことを契機に、さらに人口減少が進むことになりかねない。何らかの支援が必要なのでは無いだろうか。

 今回の台風では小田原の田んぼのイネも大分倒された。農業被害もかなりひろがっているのだろう。しかし、停電に伴う農業被害というものもある。例えば、お米を乾燥する機械や、脱穀、精米の機械も電気だ。畜産では扇風機が無ければ、生き物が死んでしまう所あるはずだ。野菜の袋詰めや、選別も機械の力を借りている。

 東京電力は送電関連の設備投資を抑えることで収益を確保してきた。91年には送電や配電設備などに約9千億円を投じたが、15年には8割減の約2千億円まで減少しているとある。これでは老朽化が進むはずだ。時代が進めば停電は減るだろうという感覚だったが、これからは東電の管内では停電は増えてゆくと考えなくてはならないようだ。

 映像で見るところでは倒木で電線が切れたり、電柱まで引きづり倒されたように見える。こういう危うい樹木の伐採と言うことが、直接的な電線の維持管理である。小田原の家に来ている電線は樹木が被さるところがある。それで東電に危なくなると管理をお願いした。かなり手間取るがやってくれた。

 地域が過疎化してきて、住民が手入れを怠るようになることでも、電線事故は起こるのでは無いだろうか。様々な要因が重なり、電力設備の維持と言うことが危うくなっているようだ。石垣でも家を作るときにソーラーパネルをやっらばどうかと言う話があった。考えてやらなかった。それは台風がこれだけ強い地域では保守管理が大変だと思ったからだ。

 石垣ではメガソーラーが建設されている。大きな農地の整備をしている、石垣島農地改良事業伴い、ダムの前面の平地に15000キロワットの太陽光発電である。ここは牧草地かと思っていたので、少し驚いた。いつも風があるから、風力発電なら理解できるが、ソーラーは台風被害がある。加えて日照時間の問題もある。熱すぎると発電量は下がる。しかし、結構太陽光発電は見られるから、強風対策は可能なのだろうか。

 東京電力は原発事故被害者に対しても補償金を、渋っている。あしがら農の会ではお茶畑が被害を受け、お茶を廃棄した。これは明らかな事実であるにもかかわらず、その補償を東電はどうしてもしなかった。その理由が自分たちで飲むためのお茶の補償はできないと言うことだ。NPO法人の事業としてやっているものを補償しない態度はおかしい。

 原発事故のおかげで、被害を受けたのは事実だ。お茶を廃棄しろと命じたのは、国である。廃棄して、農地の表土を取り除き、お茶の木も大幅に切って再生した。これも指示があったので行った。こうした被害を受けたのは事実であるにもかかわらず、東電は補償をしないのだ。こんなことは社会正義に反する。

 すべては原発事故につながる。原発事故さえ無ければ、千葉の停電もこんなには長期化しなかったはずだ。千葉の停電は想定外とは言えないだろう。設備投資を抑えてきた結果起きた停電ではないか。

 少なくとも日常の管理維持をしていれば、半分位の時間で修復できたのでは無いだろうか。風の強いところや密集地では電柱の地中化を行う必要がある。要所が確保されていれば、いざというときの対応も素早くできるのでは無いだろうか。

 生活の電気への依存が高くなっている。たとえば、石垣では冷房が無ければ、年寄りには暮らせないだろう。冷蔵庫が無ければ暮らしにくいだろう。電気の生活インフラとしての比重は高い。多分他の島も似たような状況だろう。

  2015年、台風15号が直撃した石垣島では、8月23日の午後9時すぎに 観測史上最大の瞬間風速71.0メートルを記録 している。これは日本で7番目の記録である。宮古島では85.3メートルと言う記録さえある。今後こんな強い風が吹く可能性が日本中どこにもある。

 この事態に今から対応を準備するのは各電力会社の義務である。そのために電力価格が高くなったとしても、やむ得ないことである。政府に原発を押しつけられて従った結果である。原発は政府の責任で片付けるほかないのでは無いか。

 東電を原発から切り離し、すべてを廃棄する。その費用も国が負担するしか無い。国の方針が間違っていたのだ。東電には今ある電力を守っていって貰わなければならない。こうした停電が頻発するよう名社会では困る。誰も当事者として責任をとらない東電に対する怒りはあるが、それとは別のことと考えなければ、ならない。
 


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