機械小屋の移築

   

あしがら農の会の機械小屋は私の養鶏場の一部にみんなで作ったものだ。田んぼの機械類などどうしても置く場所が必要で、養鶏場の一角に機械小屋を作ることにした。16年ほど前のことではないかと思う。段々に必要なものが増えて、増築を重ね結構大きなものになった。50坪くらいはあるだろう。そこに農の会のほとんどの機械は入れていたのだが、そこからはみ出して、私の家の方にも置かざる得なくなっていた。養鶏場は私が止めてから他の人が使っていたのだが、地主さんから突然立ち退くように言われた。これも何かのめぐりあわせと考えて、良い方向に進めようと考えた。まずは、養鶏場の後を完全に撤去してきれいにして、地主さんにお返しすることにした。新しい機械小屋は私の家の上の段のビニールハウスの後に作ることにした。ここは昔は竹藪だったところで雑種地になっている。敷地は1000坪近くある。駐車場も新しく作り、機械小屋も出来るだけ大きく作る。今の先、農の会でこの家全体を上手く使えるようになればと考えている。

10月18日に作業を開始した。10人もの人が作業に参加してくれた。有難いことだ。自分のことではないのに、こうして会の為に作業に参加してくれるという事は尊いことだと思う。まずは駐車場作りから始まった。駐車場は穂田さんが機械での作業が中心だったので、その間にビニールハウスの取り壊しをした。奥には単管で組んだキウイの棚もあった。一日で終わるのだろうかと始めたのだが、午前中でほぼ片付いてしまった。みんな身体が動かせる。さすがに日ごろ身体を動かしている人たちだ。そこで、下のハウスの取り壊しも始めてしまいほとんど片づけてしまった。すごいことだと思う。この勢いのまま19日に整地とコンクリート打ちの準備。20日には新しい機械小屋の柱の単管が建てまで終わった。5メートル幅で18メートルの長さがあると言われていた。前の機械小屋と同じくらいになった。さらに奥には平地があり外作業ができる。手前にも案外広く駐車スペースが出来た。家の周辺にこれで15台位の車が止められそうだ。

農の会の活動はいつも駐車スペースで苦労してきた。何かの活動があるとすぐに10台以上の車が集まる。路上駐車では済まない数である。その意味で今回家の周辺に駐車スペースペースが出来たことは良かった。これで私の家の利用価値も高まることだろう。農の会の定例会なども以前は開いていた。ところが、駐車で近隣とトラブルがあり、集まりをしてはならないことになった。家のすぐ脇の駐車スペースにも計画では機械小屋を作る予定であったのだが、上の機械小屋が思ったより広くとれたので、まずは今ある荷物や機械を入れてみようと思う。上の機械小屋だけで収まるものであれば、下には機械小屋は作らないで済ませるかもしれない。その方が使い勝手が良い。まずは、上の機械小屋を完成して、機械を移動してみることにしたい。機械や荷物を移動してみてから、後を考えることにすればいいことだろう。

今回、地主さんから立ち退いて貰いたいと突然言われたときには、さすがにびっくりしてしまった。青天の霹靂という事だろう。もっと良い貸し手が現れたので、そちらに貸したいというのだ。果たしてそんなことが理由になるのかと、混乱してしまった。今まで何の問題もなく良い関係できたのに、土地を借りているという事は何でも受け入れざる得ないことのようだ。無理をしても始まらない。考え方を変えた。可能な場所も探したのだが、結局は適地が無くて家の周囲に作ることにせざる得なかった。一時はどうなることになるのかと思ったのだが。作業を始めてみたら案外にに良い場所が出来てきてきた。災い転じて福となったようだ。私はこの先2地域居住になる。不安を抱えたままの機械小屋よりも、さっぱりと整理をして、心機一転前向きに考えた方が良いことだ。安定した状態を農の会に作ることが、私の残された役割のようなものだと思う。私の土地に機械小屋を作れば、ひとまずは安心である。

 

 

 - あしがら農の会