6月の自給作業

   

舟原田んぼの苗床、素晴らしい出来である。3,4日が田植え。

6月は畑も田んぼも草管理である。ここで頑張れば、手ごわい雑草も何とか管理できる。今年は溜池の草刈りをやってみようと考えている。草刈り一回の作業はガソリン満タンまでとしている。同じ作業は続けない。1時間30分くらいになる。ガソリンを草刈り機に残すのは良くないので、1時間やろうと思えば、ガソリンを3分の2だけ入れる。2回続けて3時間やれない訳ではないが、他にもやることはあるので、そのくらいにしておく方が良い。また翌日やればいいのだ。刈り払い機の刃は一番安いものをまとめ買いしてある。300円くらいだったか。確かに高い刃は長持ちする。長持ちすると言ってもせいぜい倍である。それくらいなら、価格は5分の1くらいなのだから、安いもので十分である。安い刃の良いのは石でも何でも遠慮なくやれることだ。草は根元から切らなければ再生が早い。根元から切れば石を削ることになる。刃は飛ぶのだろうが、気にせず進めている。刈り払い機は自分で修繕できなければ実用的でない。勉強したので今はなんとかなる。

田植えも終わった。実にすがすがしい気分なので、楽々自給法を考えてみた。ひとり一日1時間100坪の自給である。私には毎日1時間歩くなどという人の気が知れない。今共同で作るものは、お米、麦、大豆、ジャガイモ、タマネギ、とひと。実は自給農業は自分という人間も育てている。一人の方が万事都合がつく。そこをあえてみんなでやることが、自分も周りの人も育てる。人は自分とは違うという事を知る。その他の野菜は庭で作るのが合理性がある。野菜は日々の作業になるから、目と鼻の先にあれば時間短縮ができる。庭がなければ畑を借りるしかないが、近いほど良い。そして肝心なことは自給技術の向上である。見る眼力を養えるかである。有機農業は自分流を見つけなければできない。それはその場所の土壌環境の影響が強いからだ。本に書いてある一般論は参考程度にはなるが、従って上手く行くことは少ない。

タマネギが25年も繰り返し作って上手くできない。私の作物の考え方に合わないもののようだ。それでも今年はタマネギの会で作ったものがそれなりのサイズに育った。苦手な作物こそ共同研究を行い、技術を獲得しなければならない。得意な作物は共有化を図る。自分の畑を自分の頭でとことん知ることだ。畑の作物には多様な組み合わせがある。特に自給の野菜畑は30~50坪を徹底管理する。必要な畑の広さも技術と地域によって変わるだろう。4人家族ならそれが100坪から150坪と考える。そして、田んぼ、麦、大豆、ジャガイモ、タマネギは共同で作った方が合理性がある。田んぼで一人30坪。そのほかで30坪。野菜が30坪。それで100坪の自給になる。良くできる不思議、出来ない不思議。

技術を獲得すれば、そして暖かい地域であれば誰にでも食糧自給は可能だ。その実証の材料となる自給農業をしてきた。技術が高まれば、作業時間が減る。技術のない内は2時間かかる。私の場合はそうだった。体力はそうある方だとは思わなかったが何とかなった。問題は合理的に考えられるかどうかにある。例えば10種類の野菜を食べるとして、どのように組み合わせて同畑を回してゆくか。いつ何の種を蒔き、何の後に作るか。こういうことが頭の中に整理されている必要がある。そして、最も合理的な流れで作る。土壌をよくすることや、作物の性格を熟知しなければならない。ソラマメは連作できない。と本に書いてあっても信じないことだ。自分の畑で自分がやってみた結果を積み重ねることだ。ソラマメの種類によるかもしれないし、ソラマメの後に何かを作ればまたソラマメが作れるのかもしれない。

保存の技術は重要である。様々保存法を身に着ける必要がある。豊かな食事になる。ジャガイモも、タマネギも工夫をすれば一年中食べることができる。漬物は様々に重要である。鶏は飼いたい。鶏は食品残渣を餌にして肥料を作ってくれる。鶏小屋をたい肥小屋と考えればいい。小さなビニールハウスはほしい。機械は上手く共有することだ。寒い時期と苗作りに力を発揮してくれる。などなど考えている内に、案外楽々ではない自給になのかもしれない。

 - 自給