田んぼの畔草管理

   

畔の状態、ここは狭い場所。左の株一列が6月末の捕植の株で遅れている。

田んぼの畔は広いところでは80センチくらいとっている。普通より広い。棚田の管理では畔が狭いとモグラに壊されたり、滑って落ちたりで、みんなでやる田んぼは畔は広くなければならない。また、畔をのんびり歩けるというだけで、田んぼに行きたくなるものだ。畔から田んぼの中を観察しながら歩くのは、田んぼの醍醐味の一つだ。畔を広くするという事は確かにもったいないことなのだが、必要なら田んぼを広く借りればいいことである。この時代、田んぼを放棄しないことの方が重要である。考え方を変えて、畔は思い切って広くする。問題は広い畔の草刈りという事になる。欠ノ上田んぼ3反の畔の草刈りは、年間5回は必要である。一回に5時間弱かかる。総計25時間。年間で1反10時間かかるという事は大変なことだ。1反のコロガシが出来るくらいの時間である。1反の手植えの田植えが20時間。稲刈り10時間。苗作り10時間。そのほか日常の水管理という事になる。

大雑把に言って、田んぼ作業全体で1反100時間ぐらいかかるとみている。毎日1時間やれば、一人でもできる時間となる。みんなでやれば時間短縮効果は3分の1くらいになるだろう。3反だから3倍という事ではなく。200時間ぐらいになる。稲作の10%が畔の草刈りである。草取りが20%。田植えが20%。種まきから苗作りで20%。稲刈りから脱穀までで20%。あとがその他の管理。おおよそそのくらいに見ておけばいいだろう。ただし、これは熟達度で全く違う。不慣れの場合は、この倍はかかるだろうし、収量は半分とみなければならない。水管理に一番時間をかけているが、これは半分は田んぼ作業とは言えない。絵を描きに田んぼに行くこともよくあるからだ。田んぼで麦茶づくりをやったり、収穫祭をやったりもする。ともかく田んぼに行くという事が大事だ。

畔草刈り担当だ。畔草刈りは早朝の水回りの時に少しづつやることが一番合理性があるからだ。水回りは好きでやっている。田んぼに行きたくてしょうがないので、一応水回りという事で行く。絵を描きにゆくことも多いので、ついでにできる作業という事で、畔草刈り担当をかって出ている。早朝に草刈りをするのは、草がしゃきっとしていて刈りやすいという事がある。午後だと草がゲンナリしていて、刈りにくい。草刈りで一番重要なことは刈払機の調子である。一番使う気かなのだが、結構調子の維持が難しい。自分で管理できないようでは、田んぼは出来ないと思った方が良い。何しろ私は、100枚の葉を5年間で使ってしまった。人にもあげたが、いま最後の1枚を使っている。それくらい、草刈りをしているという事になる。特に、4月から9月までの半年は、毎日でもどこかで草を刈っている。

田んぼの畔草刈りは、まず、苗床を作る前の4月中旬に1回目だ。そして田植え前の5月後半に2回目。そして、6月末に3回目。8月初めが4回目。この辺は草がすごくて、やらざる得ないのでやる。田んぼ巡りがあればその前にやるようにしている。10月初めの稲刈りの前に5回目をやる。何かの作業の前にはやるようにしている。5回くらいはどうしてもやらなければならない。気候によってはもう一回必要になる年もある。8月初めの草刈りのタイミングは重要で、カメムシの発生と移動を考えて、8月初めに出穂の様子を見ながら行う。草刈りは草の根際でやる。刈払機の刃はすぐ消耗するが、構わない。一番安いやつを飼う事にしている。最近は1枚400円である。2週に1枚使うぐらいの間隔である。400円なら仕方がないと考えている。

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