石油がこないくらいで、戦争をするのか。
今国会では憲法9条を明らかに逸脱した、安全保障法制度が審議されている。こんなおかしな憲法違反の法律が、国会で審議しなければならないというのでは、もう日本は相当に危うい所に来ている。政府与党は、自民党と公明党という、最悪コンビがわがもの顔をしてやりたい放題である。日本の軍隊が外国に出動するには3要件があるとか主張している。国際紛争を軍事的でなく、解決するという努力は忘れたのか。何故、ホルムズ海峡が日本の国防の問題なのか。国会審議では、明確に実際の事例を述べない。共産党の質問はこの法律のひどさを明快にしていた。ベトナム戦争のトンキン湾事件。そして、イラク戦争の大量破壊兵器。両方とも誤報というか、でっちあげで戦争になったという事実である。大体に戦争の始まりなど、どうにでもでっちあげられる。アメリカはそうしてきたのだ。ベトナム戦争でも、イラク戦争でも、アメリカは日本の参戦を望んだ。また次の戦争にも、参加が要請されることは間違いない。そのときに、安倍氏の主張する3要件などどうにでもなる。
今までの戦争もそうであったし、これからの戦争もそうである。日本政府はアメリカに騙されたとして、戦争に参加することになる。今、安保法制を変えれば、間違いなくアメリカに引っ張り出される。安倍氏は、アメリカでの議会演説で、隷属を表明したのだ。この演説はアメリカでは絶賛されていて、日本政府の評価に繋がっているらしい。隷属を表明すればアメリカが喜ぶのは当たり前である。何故アメリカにそこまで、こびへつらうのか、理由は私には全く不明なことである。木偶人形の、人形遣いには何か腹黒い意図があるのだろうか。中国中国と、うわごとの様に脅威が強調されるが、中国に覇権主義があるのは確かであるが、日本を占領しようなどとは考えてもいない。そんなことが利益にならないからだ。結局は経済なのだ。日本がホルムズ海峡までのシーレーンを確保したいのも経済である。
中国は国益に沿って動いている。何も日本を占領すれば国益になるなど、考えてもいないはずだ。それは韓国も、北朝鮮も、ロシアも同じである。日本が日本としてしっかりとした国の運営を行うと言う事が、日本の安全保障の大前提である。軍事的にアメリカと同盟を強化して、近隣諸国に圧力をかけようという発想自体が、軍事的な緊張を高めるだけである。沖縄の辺野古新規基地建設は、対中国への圧力であると防衛大臣は発言している。アメリカ海兵隊の任務の目的は違うだろう。むしろ紛争地への緊急的攻撃の為の海兵隊だ。中国本土へ侵攻作戦をやるなら、海兵隊が行くのだろう。海兵隊は常に最前線への攻撃的な侵攻作戦の先兵である。だから、前線帰りの兵が多く、沖縄でトラブルを起こしやすいのだ。日本の国防の為なら、海兵隊の基地ではないはずだ。
日本政府は平和的な努力を無駄だとか、平和的な努力等得るものはない。と決めつける前に最大限の努力をするべきだ。ネパール地震に際しても、行かれた方には感謝するが、もっともっと力を注ぐ必要がある。軍事予算の半分は災害救助に使うぐらいでちょうど良い。努力もしない前から、平和的な努力を抜きにした、積極的平和主義とやらで、軍事的な圧力だけを強めている。それがアジアの緊張を高めている。石油が来なくなる前に、自立したエネルギーへの転換も政府が目指すべきことだ。日本は自然エネルギーに関しては、恵まれた国である。風力は、太陽光や、潮力、地熱、水素、ありとあらゆる自立エネルギーを開発することが、脱石油に繋がる平和への道になる。何故、そうした日本の第3の矢になるはずの、新技術に総力を結集しようとしないのか。それが日本の最大の安全保障のはずだ。そしてその技術が、日本の経済を支えるはずだ。今その転換が出来ないでいる所に、日本人という物の限界があるような気がする。