積極的平和主義の姿なのか

   

安倍総理は中東訪問を切り上げて帰国した。イスラム国で捕まった邦人の殺害予告への対応である。そして、湯川さんの殺害の写真を持った後藤さんがの映像が公開された。今回の事態を見るに、積極的平和主義のいみである。どう関連しているのか考えておく必要がある。安倍氏は歴代総理大臣の中でも、海外に出掛けてゆく回数は際立って多いいと思う。確かに積極的である。しばらく前にも書いた事だが、それではなぜ、フランスの新聞社のイスラムテロに対する、欧州の首脳の平和デモに加わらなかったのだろう。それでいて直後の中東訪問を行った事はどう影響しているのか。イスラム国に対抗する、60カ国と言う有志連合に日本は入っていない。その理由は今回の事件には影響があったのかどうか。中東に240億のお金を出す事にした。その意味は何だったのだろう。出掛ける事自体は日本にとって悪い事ではないが、その結果起きた事件なのかどうか。パリのデモに参加しないで、欧州の首脳にどういう協力を求めたのだろう。

多分、デモ行進と言うものに参加した事など無いのだろう。自分が集団の一人になって、デモをして、自分の主張をするというような体験が無い。そういう事をやる連中は無意味な連中だと思っているのかもしれない。だから自分がデモに参加すべきと言う事は思いつかなかった。安倍氏の有能な影武者たちはデモに行った方がいいという進言をしたのではないか。そういう感性の人達のようである。安倍氏がデモなんて僕はいやだよ。と言ったかもしれない。首脳外交で、エジプトの大統領や、イスラエルの大統領に、お会いすることが私の役割だよ。と言うすこし偉そうな感覚の様な気がしてならない。積極的平和主義の実態は、平和をもたらすのは結局の所軍事力のバランスなのだから、力の外交を積極的に展開すべきだとと言う事なのではないか。だから、デモなど屁のツッパリにもならないという所だろう。

イスラム国は狂人の集団の様だ。北朝鮮が丸で理屈に合わないと思っていたが、それ以上だ。こうした人達が国の規模で現れた時に、世界がどう対応するかである。安倍氏であれば積極的平和主義ではどうするのかを、具体的な対応策を示さなければならない。世界中に支援を求めているようだったが、成果はどうだったのか。国内でも、イスラム国と連絡があるという、同志社大学のイスラム学者までかかわっているようだ。ついこの前はイスラム国へ兵士を送る悪人とされていた人だ。今までの日本政府はこうしたときに、何もしないし、できなかった。そういう日ごろの蓄積している力量がなかった。有志連合に入っていない安倍氏が、欧州首脳に何かイスラム国との交渉の糸口はないか、聞きまわっているような印象だが、結果はどうか。安倍積極的平和主義では今回の事件を、充分に分析する必要がある。

後藤さんの文章がある。日本基督教団田園調布教会の信徒ということで、キリスト教関係のクリスチャン・ツデェ―というホームページのなかである。何故このような見識のある人が、湯川さんに会いに行くと言う事を試みたのだろうか。この点の判断が疑問だ。私は、シリアへの渡航を完全に禁止すべきだと思う。様々な人が出掛けて行き捕まる。そして、最悪の事態が展開される。戦場報道をしなければ、イスラム国の事は理解できないのだろうか。イスラム国の現地を実態を探ろうとするのであれば、イスラム国の狂気を想像する必要がある。安倍氏の集団的自衛権の解釈だと、邦人の救出が出来るように、解釈変更を行い、自衛隊が危険地域に邦人救出のために遠征すると言うことになる。今回の場合の解釈はどうなるのだろう。ホルムズ海峡の機雷除去も主張している。地雷を設置するのは、戦闘の為である。除去する事は、戦闘に参加すると考えなければならない。果たして日本の役割はそういう平和主義であろうか。

 - Peace Cafe